日本外国語専門学校 海外芸術大学留学コース 芸術留学プログラム

海外芸術留学コース卒業生
レポーターProfile

The Arts University College at Bournemouth
Costume with Performance Design専攻

海外芸術留学コース2009年卒
関西学院大学出身





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第一回 2011.7.29new




コスチュームイギリス人のクラスメイトと学んでいます!


はじめまして。これから1年間レポートを書かせていただく山本と申します。私がイギリスの学校で学んでいることやイギリスでの経験についていろいろ書いていけたらと思っています。よろしくお願いします。


私は今、イギリスのBournemouth(ボーンマス)というところにあるThe Arts University College at BournemouthのBA (Hons) Costume with Performance Designに在籍しています。つい最近2年生が終わったばかりで今年の9月に3年生になります。

Bournemouthはロンドンから南西に2時間ほど長距離バスでいったところにあります。海が近く、またロンドンにも日帰りで行くことができます。しかしロンドンとは違い、自然しかないので勉強に集中できますし、また学校の先生方もとても面倒見が良いのでとても良い環境だと思います。クラスメイトも私のコースはイギリスでも有名なコースなので人数は約70人ほどいますが、留学生は10人くらいで(アジアからは私だけで他はヨーロッパ圏やアメリカ、オーストラリアなど。他のコースでも大体日本人は学年に一人です)他は全員イギリス人ばかりなので英語を伸ばすにも良い環境だと思います。

私は日本の大学では心理学を勉強していてそのあとファッションデザインを勉強したいなあと思ったのですが、美術はまったくの初心者でしたので1年間JCFLの海外芸術大学の留学科でアート&デザインの基礎を学びました。最初は自分にアート&デザインが適しているのか、本当にやっていけるのかもわかりませんでしたが、親もびっくりするほど勉強に集中し、また無遅刻無欠席で学校に通うことができ、この1年間で学んだことは留学した今でも役に立っていると思います。

セットモデル
コスチュームデザインについて

次に私がコースで勉強していることについてですが、コスチュームデザインというのは日本であまり勉強できるところがまだまだ少なく、わかりにくいと思うので説明したいと思います。コスチュームデザインは舞台、映画、CM、ダンス、サーカスなどの衣裳のデザインのことを指します。ファッションデザインと似ているように感じる人が多いと思いますが、全然違っていてコスチュームデザインは衣裳だけをデザインするというより脚本からキャラクターの性格や心情を読み取り、それぞれのキャラクターをデザインします。コスチュームデザインのデザイン画では顔やポーズなどもとても重要です。また、コスチュームの色や形、染み一つにも物語があります。コース名には‘コスチューム’とだけありますが、私が入学した年からカリキュラムが変わり、今ではコスチュームデザインとセットデザインを半々で学んでいます。セットデザインとは日本でいう舞台美術のことを指していて、舞台、映画、ダンス、サーカスなどのセットをデザインしています。コスチュームと同じように舞台のセットにおいてもセットの形や色には意味が込められています。そしてセットデザイナーはモデルボックス(舞台模型)も作ります。

次に学校のカリキュラムについてお話したいと思います。私のコースでは3年間を通してコスチューム&セットのデザインとメイキング両方学べるようになっていますが、1年生のときはまず9月から12月までの間にコスチューム&セットデザインの基礎(モデルメイキングの基礎、コスチュームデザイン画の描き方、デッサン)とコスチュームメイキングの基礎を学びます。

私はコスチュームメイキングのほうはほとんど初心者の状態でしたが、1か月のうちにコスチュームメイキングに必要なすべての手縫いの方法や裏地の処理の仕方などすべての基礎を学び、最終的に1か月でコルセットの半分を完成させました。またコスチュームメイキングの仕事には必要な色や模様の布が見つからなかったときは自分たちで加工することもありますので染めやシルクスクリーン、アップリケなど布の加工の仕方を学ぶ授業もあります。


コスチュームデザイン画実際にコスチュームを作りました!

1月からはそれまでに学んだコスチューム&セットデザインの基礎、コスチュームメイキングの基礎知識を活かした応用の授業が始まります。最初のデザインの授業では英語で脚本を読み、コスチュームとセット両方のデザインをします。日本では聞き慣れない言葉だとは思いますが、イギリスではScenographyといってコスチューム、セットの両方を一人のデザイナーがデザインすること(ときにはlighting designも含む)が主流となっています。

コスチュームとセットはそれぞれだけでは成り立たなく、両方が影響しあっているので時には一人のデザイナーがデザインをしたほうが良いこともあるのだと思います。私の学年からカリキュラムが変わり、それまではシェイクスピアのデザインをしていたようですが、最近はコンテンポラリーの舞台がほとんどを占めているということで現代の舞台のデザインをしました。

そして3月からはコスチュームメイキングのほうに移りました。初めてのフルコスチュームをここで作ることになります。デザインは自分たちでするのではなく、デザイン画を渡され、完全にメイキングのほうに集中します。これはプロのコスチュームメイカーの人たちはデザイナーのデザイン画から意図を汲んでコスチュームを作らなくてはならないので良い経験だったと思います。私の学年のときはfemaleの衣裳を作る人とmaleの衣裳を作る人がいて(選べません。先生から指定されます)私はfemaleの衣裳を作りました。そして6月にあった年度末のshowで実際にアクターコースの人たちが演じた舞台になりました。こういった他のコースとのコラボレーションができるというのは私の学校全般の特徴でとても良いことだと思います。私のコースは主にacting、make-up、stage management、modelmakingやanimationコースと関わることが多いです。

初回のレポートでは私が1年生でやったことについて振り返りましたが、次回は2年生になって実際に関わった舞台のことなどをレポートしたいと思っています。



  

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