日本外国語専門学校 海外芸術大学留学科 芸術留学プログラム

授業レポート 【海外芸術大学ワークショップ】
2007年10月15日
Bath Spa University
シンボルとコミュニケーション

単純なシンボル図形を用いて、構図や構成を工夫し、変形させることで、視覚的なコミュニケーションが生まれる事を、体験的に学習します。

このワークショップ(特別授業)は、大学の1年生授業で実際に行われている内容を、短時間にアレンジして行われました。
段階的に進行する3つの課題に取り組むことで、手軽な工夫から、意味のあるコミュニケーションを体験的に学びます。

大学プレゼンテーション

はじめに、実際に大学で行われた授業の様子と学生作品を、先生が用意したスライドショーで見ました。大学の授業では、数日かけて行う課題を、今日はそのエッセンスを体験することが説明されました。

 課題1

はじめに、先生が用意した、A4のブリーフシート(課題シート)が配布されました。この課題シートはそれ自体がグラフィックとして美しく、インパクトを持っています。そしてそこには、英文で課題内容が書かれるとともに、さまざまな大きさの四角、丸、直線(シンボル)が配置されています。 課題は、その課題シートにシンボルをはさみで切り抜いて、部品を作り、その部品をA4用紙に自由に配置し、貼り付けます。 その際、先生から二つのテーマが与えられます。第1のテーマは「熱い/太陽」、第2のテーマは「寒い/雨」。学生はそのいずれかのテーマを選び、その内容が視覚的に伝わるように、形の組み合わせを工夫します。

 課題2

第2課題では、与えられたシンボルだけを用いて有名な人間の肖像を表します。具体的には、「ハート」のシンボルを用いて「ネルソン・マンデラ」を、「十字」のシンボルを用いて「ジョージ・ブッシュ」を、そして「星」のシンボルを用いて「デビット・ベッカム」を表すことが求められます。

 課題3

第3課題では、学生が自分自身の名前の文字を用いて、自分のイメージを表します。文字は、日本語・英語、いずれか一方を使用します。

短時間で英国の大学の授業を体験

授業は、短い時間で、次々に進みます。先生は学生の間を歩きながら、気軽に声をかけていきます。作品ができ始めると、全員の作品が一箇所に集められ、数人の学生が、その作品について説明し、他の学生が質問や感想を述べます。 ここで大切なことは先生が、英国の大学の授業の方法を日本の学生に体験させることでした。それは、先生があらかじめ何かの答えを持っているというのではなく、学生同士が遺憾を交換することで、お互いの理解を深め合うという、学習を体験することです。 簡単な意見交換が終わると、学生は次の課題に進みます。

ビジュアルコミュニケーションを常に意識する

Tim Vyner 先生

授業の最後に、先生が感想を話されました。まず、短い時間に豊かなアイデアを反応した学生に対して、賛辞が述べられました。そして、身近な生活の中、ビジュアルコミュニケーションを常に意識すること、そしてそれらを「言葉」で覚えるのではなく、常に「ドローイング」を通して、身につけていくことの重要性が説明されました。

 
 
 
 
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