日本外国語専門学校 海外芸術大学留学科 芸術留学プログラム

卒業生
学部課程を飛び越し
イギリスの芸術大学大学院へ進学!

これまで日本の美術大学出身者にとっても狭き門だったイギリスの芸術大学の修士課程に、今年は2名の海外芸術大学留学科の学生が合格しました。今回はそのうち、ヨーロッパ第二の規模の芸術大学であるUniversity College for the Creative ArtsでFine Artの修士課程を専攻する千原さんにインタビューしました。

卒業生
University College for the Creative Arts
Fine Art 修士課程 進学予定
2008年 海外芸術大学留学科 卒業 
明星大学日本文化学部造形芸術学科出身

 芸術留学をしたいと思ったきっかけを教えて下さい

 卒業後どんな方向に進むか迷っていた大学3年の時に、ホームページで海外芸術大学留学科の存在を知り、見学に来たのですが、その時にお会いした中村先生のお話がすごく良かった。‘やはり自分はこの先、美術をやっていこう。’と思ったんです。そして、この先美術をやっていくからには、自分の作品をもっと強くしていきたかった。海外芸術大学の院には、自分に正直な人がたくさんいて、想像できない刺激があると思います。そんな環境に触れて、自分ももっと自分の中に入っていこうと思っていたからです。

 大学では芸術を専攻。あえて海外芸術大学留学科で準備をした理由を教えて下さい

 日本の大学では、一般教養と、専門分野ではファインアートの空間造形と油画を専攻しました。でも留学する用意は全然できてませんでしたから。英語ができなくて、入学してからも自分では学部も難しいかなと思っていました。笑)また、海外の芸術大学の入学審査では、ポートフォリオを提出しなくてはいけないのですが、この学校ならポートフォリオの作り方も教えてもらえるので。

 海外芸術大学留学科で準備をして良かったと思うことは何ですか?

 沢山ありますが・・。海外の大学と同じ授業形態で1年間勉強したということが、海外でネイティブの学生と勉強するための自信になりました。自身の成長という点では、この学校に入る前は、作品を「評価する」アカデミックな視点を持っていなかったけれど、ここでは作品を見る視点を学ぶことができました。プレゼンテーションでクラスメートの作品を互いに評価したり、何より自分が制作する過程で、自分がやっている事を評価・検討しながら進めていくことを学べたのが嬉しかったです。また、'勉強の仕方’を学べたことも、私にとって大切なことでした。見ているようで、本当は先入観で見えていない部分を、リサーチやドローイングを通して‘見る’ことができたり、色々と試行錯誤をして、自分で判断・選択し、見直す、というのは成長にとって欠かせない流れだと知りましたね。

 学部課程を経なければ難しいと言われる修士課程に合格。流れを教えて下さい 

 本当は同大学の学部課程に進むつもりだったんです。ただ、入学審査の日に大学の方にポートフォリオを見て頂いたところ、大学院で学べる状態になっていると判断して頂けて。その場で「大学院でどうですか?」と聞かれたので、「はい、お願いします。」と。これで決まりました。笑

 大学院ではどんな事を勉強するのですか? 

 私は個人の生理的な反応に興味があるんです。ある作品を見た時の一般的な反応とは別に、独自の経験や感覚と結びついた反応が誰にでもあると思うんです。例えば、この花の絵を見ると祖母の口を思い出す、とか。私はそういった、自分の生理的な反応を突き詰めてみたいので、大学院ではそのテーマを表現するための方法を模索したいと思っています。その際、 絵画と立体を合体させた形を一応の枠組みにすることになりました。つまり半立体の中で、私の伝えたいことをどういう形にしたらより良く伝わるかということを考える、というのが研究内容です。

 海外芸術大学留学科に興味のある人へ

 海外芸術大学留学科は、毎年先生方が授業内容を練り直しながら計画しているだけあって、1年間で数えられないことが学べるようになっているところだと思います。どんな過程にある人も、ここで学べることは確実にあると思います。私はつい美術の方にエネルギーを費やしてしまいましたが、カリキュラムは美術と英語が同じ比率で組まれているので、気持ちは半分半分。‘どちらも創造的’に勉強するつもりでいると、より充実した1年になると思います。

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