ポートフォリオ審査記録
ロンドン芸術大学
(University of the Arts London)
ロンドン芸術大学(UAL)はアート＆デザイン分野に特化した６つのカレッジが集合した、ヨーロッパ最大規模の芸術大学です。これまで数多くの著名なアーティストやデザイナーを輩出してきました。充実した専門施設と各業界でプロフェッショナルに活躍する現役のアーティスト・デザイナーが指導する環境で、世界各国から集まる学生達と刺激し合いながら学ぶことができるのが特徴です。各カレッジのキャンパスはロンドン市内または郊外に集中していますが、学べる学科や規模、環境、教育方針や歴史が異なるため、それぞれ独自のカラーと校風があります。審査では、なぜその「学科」なのかということに加えて、なぜその「カレッジ」で学びたいのかについても確認されるため、学科や分野の理解だけでなく、それぞれのカレッジの特徴や違いについてもきちんとリサーチしておく必要があります。６つのカレッジを簡単に紹介します。
セントラルセントマーチンズ
(Central Saint Martins; CSM)
ロンドン芸術大学の中でも学生数５０００人を超える、最大規模のカレッジです。ファッション、アート、デザインの各分野において、常に批判的な視点をもち、社会との関わりを意識すること、そしてそれぞれの分野の枠を超えた創意と技術を追求する姿勢が求められます。
●学べる分野（BA）
ファインアート、ファッションデザイン、テキスタイルデザイン、ジュエリーデザイン、ファッションコミュニケーション、グラフィックコミュニケーション、プロダクトデザイン、空間デザイン、パフォーマンス、建築、陶芸、パフォーマンスデザイン、文化・批評・キュレーション
チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ
(Chelsea College of Arts)
１００年を超える長い伝統と歴史をもつカレッジです。学生中心の授業スタイルを取り入れ、プロフェッショナルなアーティスト・デザイナーとして世界的に活躍するために必要なコンセプトと実技をバランスよく習得します。キャンパスはロンドン中心部のミルバンクに位置し、歴史的建造物である校舎の隣には、ターナー賞の会場でもあるテートブリテンミュージアムがあります。テムズ川を一望できる閑静な環境の中で、本物の芸術に触れながら、集中して制作に取り組むことができます。制作においては、主体的な学習態度と発信力が求められ、実技だけでなく美術理論の学習も大変重視されています。
●学べる分野（BA）
ファインアート、テキスタイルデザイン、インテリアデザイン、グラフィックデザイン、キュレーション
キャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツ
(Camberwell College of Arts)
１００年を超える長い歴史をもつキャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツは、アート・デザインの制作、研究に加えて、修復・保存もあり、コース内容は多岐にわたります。テートモダン、サウスバンクセンターなどの芸術施設が集まるロンドンの南東にキャンパスがあり、チューターと学生の距離も近く、フレンドリーでアットホームな校風です。写真の暗室や木工、鉄、陶芸などのワークショップ（工房）が充実しており、特に版画においては、国内有数の大きさと施設内容と言われています。伝統的・工芸的な技術と最新のメディアの両方に触れ、技術者のサポートを受けながら、手を動かし思考し、実験的にアイデアを展開していきます。
●学べる分野（BA）
イラストレーション、グラフィックデザイン、ペインティング、スカルプチャー、ドローイング、写真、３Ｄデザイン
ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション
(London College of Fashion; LCF)
ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションは、英国で唯一のファッション専門のカレッジです。ファッションデザイン、テキスタイルデザイン、ファッション広告、ファッションマネージメントなど、ファッションに関わる専門分野が集合したスペシャリストカレッジです。プロフェッショナルなキャリア形成を意識した実践的なカリキュラムに定評があります。ファッションの発信地であるロンドン中心部に複数の校舎が位置しており、常に最新のトレンドに触れながら制作に取り組むことができます。
●学べる分野（BA）
ファッションデザイン、テキスタイル、スタイリング、パターンカッティング、コスチューム、ファッションフォトグラフィー、フットウェア・デザイン、ファッションバッグ・アクセサリーデザイン、ファッション・ディレクション、ファッション・ジュエリー、ファッションビジネス、特殊メイク、他
ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション
(London College of Communication; LCC)
ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーション（旧ロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング）は、メディア・コミュニケーションをベースにした、国際的にも広く知られている、歴史のあるデザインカレッジです。国際的に活躍するリーダーを育成するため、最新のメディア設備が整えられており、学生はメディア知識と技術をはじめ、コミュニケーション力、そしてクリエイティブな問題解決能力を実践的に身に着けていきます。
●学べる分野（BA）
グラフィックデザイン、写真、映像、インタラクティブ・マルチメディア、ドキュメンタリー映像、デジタル・アーツ、イラストレーション、スペーシャル＆サーフェィスデザイン、サウンド・アート、出版、他
ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アーツ
(Wimbledon College of Arts)
ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アーツはシアターデザインとファインアートの２つの学科に特化した、ロンドン芸術大学の中では最も小規模なカレッジです。それ故に、アーティスト、デザイナーとしてプロフェッショナルに活躍するチューターと近い距離で、アットホームに学ぶことが出来ます。テニスでもよく知られているウィンブルドンはロンドン南西部に位置し、治安もよく緑豊かなのどかな地域なため、落ち着いた環境でじっくりと制作することが出来ます。伝統と革新の両極を絶えず意識しながら、実践的に制作を進めていきます。
●学べる分野（BA）
ファインアート、コスチュームデザイン、シアターデザイン、プロダクション・アーツ・フォー・スクリーン