【イギリス芸術留学】
スレード・スクール・オブ・
ファイン・アート(ロンドン大学)

海外芸術大学留学コース 2010年卒
慶應義塾大学
人文社会文学部 美学美術史専攻修了

慶應義塾大学とWスクールで英国超難関芸術大学へ合格

入試は競争率40倍を超えるといわれる、英国屈指の超難関芸術大学「Slade School of Fine Art」に「海外芸術大学留学コース」の学生が合格しました!スレード校は、RAE(英国政府機関によって行われる大学の研究評価)で、2008年度は7割が最高レベルの4(世界的トップレベル)または3(国内トップ)をマークしています。

JCFLの海外芸術大学留学コースに留学するまでの流れは?

高校を卒業したら、海外に留学してファッションをやりたいと思っていたのですが、両親に「いったん日本の大学へ行って、それでも気持ちが変わらなければ留学しなさい」と説得され、日本の大学へ進みました。大学では美術史や美術評論を学んでいたのですが、作品と距離を置いて完全に鑑賞者となっている自分に気づき、これはやりたい事じゃない、やっぱり留学して自分で動きたいと思ったんです。そこで、Wスクールという形でJCFLの海外留学コースに通い始めました。少しでも早く留学したいと思いました。

スレード校のファインアートに進まれるとか。どうして分野を変えたの?

夏休みごろまではテキスタイルかファッションデザインをやるつもりだったのですが、齊藤先生に「石橋さんは分野を1つに絞ったらつまらなくなるんじゃない?」と言われて、一旦フィールドを決めるのをやめました。 齊藤先生がおっしゃるには、「デザインは、たくさん拡げても最終的には他者から求められていることへの答えを出すことが必要。石橋さんの制作プロセスを見ていると、やりたいことがどんどん拡がり、考えも変わっていく。自分が楽しいということが一番大事で、結果には余りこだわりがないよね。今の石橋さんがのびのび勉強できるのはファインアートだと思う。常に吸収し続ける学習力と困難を大らかに受け入れる余裕がないと続けられない厳しい環境だけれど、どんなに切羽詰まった状況でもマイペースで勉強できる石橋さんなら大丈夫」と。自分でも確かにそうだな~と思いました。あの時先生にアドバイスをもらって本当に良かったと思いますね(笑)。

進学先はどうやって決めたの?

できれば高い教育内容を受けられる大学に行きたいと思い、齊藤先生に相談した結果、スレード校、ゴールドスミスカレッジ、それからロンドン芸術大学チェルシー校のBAファインアートを受けました。スレード校は、難関だけれどすごく良い学校だから挑戦してみたら、と。ロンドン芸術大学の受験は、日本の大学の卒論と同時並行で大変でしたが、今にして思えば色々なことを忙しくしていたことで、かえって無駄なことをせずに集中できたと思います。結果的には全部の大学をパスすることができました。

本命のスレード校の試験は、どんな試験だったの?

一次試験は、eポートフォリオでした。その試験にパスし、2次試験は作品郵送でも構わなかったのですが、現地で面接試験を受けることにしました。JCFLで制作した作品を持って大学へ行き、先生方の前でプレゼンテーションを行いました。時間は30分。ペインティング、スカルプチャー(彫刻)、メディアの先生方の前で、まず10分間自分の作品を説明し、その内容について先生方から15分間質問を受けました。それから一般的な質問を受けて、面接試験は終わりでした。現地で競争率が約40倍であることを知ったので、合格通知が届いたときはすごく嬉しかったですね。

海外芸術大学留学コースで得たものって?

作品を作りながら、この1年で自分のことが改めてよく分かりましたね。あとは、作品の作り方ですね。調べることと作ること、同時並行する方法、アイディアをどう発展させていくかということを教わりました。

面白かった授業は?

海外芸術大学留学コースでは、いろいろな表現方法を通して自己理解を深めてきます

中村先生の「自画像を描く」という授業かな。それまでに「色の勉強」とか「絵画の読み方」という授業で「ピカソの表現戦略」について勉強したんですよ。ピカソの構図や色などを見て、「こういう所にgenderの要素があるんじゃない?」とか「何を意識して描いているんだろう?」ということをみんなでディスカッションしながら考えていく授業だったのですが、そういった知識を得た上で、自分を描くというのはとても面白かったです。

学生へのメッセージをお願いします!

海外で出会う人って、育った環境もバックグラウンドも違うから、コミュニケーションを取りながら自分が知らない新しいことをたくさん知ることができるのが魅力だと思います。日々の生活の中で、自分がどんなことに興味があるのか掘り下げながら、色々な関わりについて考えてみることが大切かなと思います。