【海外芸術大学留学コース】

日本の美大とは
違うことを学びたい!

2017

7.5

Interviewee

海外芸術大学留学コース 
京都府 同志社国際高校出身

日本の美大に違和感

日本の美大を目指して高校2年の時から予備校に通い始めました。でも、入ってすぐにプリントをどさっと渡されて「描き方を読め」と。そこではデッサンの練習ばかり、しかも構図も描き方も先生のやり方に沿わなければいけなくて、美術というよりは「お勉強」している感じがしたんです。生まれてから中学卒業までの大半を過ごしたイギリスでは、みんなで机を囲んでワイワイと、各自好きな素材を使って自由にテーマを発展させるのが美術の授業だったので、日本の美大は自分にはちょっと違うなと思いました。イギリスの美大に行くことを決め、準備をするためにJCFLへ。周りに同じように留学を目指す人がいる環境でやった方が伸びるという確信があったんですよね。

イギリスで授業を受けているみたい

授業は美術と英語、みっちりやって充実しています。イギリスで授業を受けているみたいです。テーマだけ与えられて、そこから先は自分で探す。実験的なこともいろいろやらせてもらえるので、その中からそれぞれの表現が出てくるんです。毎週金曜日に作品のプレゼンテーションがあるので、自分の作品のコンセプトをきちんと理解して他の人にも説明できるようにしておくのが大変ですが、他の人の作品を見るのは面白いですね。今は、麻の縄とボンドを使って、水を触ったときの感覚を表現するという課題をやっているのですが、人によってテーマの解釈も全然違うし、“へえ、こういうやり方もあるんだ”といい刺激になります。

海外芸術大学留学科の先生

JCFLの先生方はすごいですよ。描いたものを見せるとどういう生活を送っているかまでバレてしまうんです。この前スケッチブックを持って面談をしたのですが、スケッチブックをパラパラ見るなり「もっといろいろな物を食べてみなさい」と言われて。ちょうどパンばかりの生活を送っていたのでビックリしました。その時に「普段見ないもの、食べないものをもっとよく見なさい。興味の無いものから美しさを引き出せるように」とアドバイスをいただいたので、今まで近付かなかった物からいい所を見つけることを自分の課題にしています。先生方は美術に関しても、学校選びに関してもいつも的確なアドバイスをくださるので、本当にここに来て良かったなと思います。

日常がアート

イギリスは美術館やギャラリーが多くて、入場は大体無料なんです。小さい頃は休みの日によく家族で美術館に行きました。母がアートに関心のある人で、趣味でタペストリー(手織りの織物)を作ったり、椅子の背の張替えをしていたので、母に連れられてリバティというロンドンの老舗のデパートで布地を見ることが多かったです。そのせいか、鮮やかな色や模様のある物に惹かれるようになっていました。その辺の壁でも、おもしろい模様があると写真に撮ったりしていますね。いつもノートを持ち歩いていて、日常生活の中で気になった物をスケッチしたりアイディアを自由に書き留めたりしておいて、作品作りの参考にしています。

夢はデザイナー

夢はやはりデザイナーになることです。関心があるのはテキスタイル(布地、織物)ですが、デザインしたテキスタイルを使って、インテリアやファッションなどのデザインなどへ広がっていけたらいいなと思います。留学をしたら、イギリスに住んでいた頃の友達に会ったり、ヨーロッパの色々な国の景色を見てみたいですね。

芸術留学を考えている人へ

アートを学ぶなら、日本にとどまっているよりも、外に目を向けた方が、たくさんのことを吸収できると思います。精神的にも成長できると思うし、感性も豊かになると思うので、海外で学んでみる価値はアリだと思います。失敗したとしても、そこから学べることは絶対にあるので、周りと話し合いながら迷わずに進む道を決めてください。私も最初は附属の大学に進めばいいのに、と親には留学を反対されましたが、やりたい事が決まっているんだから、と何とか説得しました。海外芸術大学留学コースは、授業や友達から刺激をいっぱい受けられるし、先生方もとても温かい方ばかりなので、ぜひ来てみてください。