アイルランド留学現地レポート

REPORTER

埼玉県立川越総合高校出身 
アイルランド留学コース2006年卒

ウォーターフォード工科大学(3年制)

2007年2月

 

友達から刺激を受けながら勉強しています

ウォーターフォードに流れるRiver Suir

12月中旬からクリスマス休暇に入り、1月上旬には前期の試験がありました。その試験の初日が1月3日で、日本と比べるとあまりにも早いので久々にカルチャー・ショックを受けました。
 
新学期は一週間の試験休みを挟んでついこの間始まったばかりです。科目の変更がいくつかあり、新しくCritical thinking and research, Euro Society and Culture, IELTS prepを学習していきます。生徒も数人新たに加わり、前期よりも多国籍化してきました。

クリスマスに撮った一枚。大都市と違って落ち着いた雰囲気です。

この中のマレーシアから来た女の子とはすぐに仲良くなり、会った日の放課後にパブへ行って将来の夢などを語らいました。
 
年は一つ下で『これどういう意味?』などと授業中よく聞かれるのですが、スピーキングの量とスピードは彼女の方が上なのでそれが良い刺激となり勉強へと駆り立ててくれます。

アイルランドで使用される言葉

【上】英語とゲール語が表記された道路標識。この国ならではです。
【下】この写真だとわかりにくいのですがこの通りは建物がきれいで気に入っています。少しフランスみたい…??

これは以前授業で聞いた話なのですが、アイルランドの公用語はもちろん英語で、第二言語というのが実は中国語だそうです。中国からの留学生や労働者が多い為です。そしてアイルランドというとゲール語の国ですが、現在は一部の地域でしか使われていませんし、ほとんどのアイルランド人は話すことができません。フラットメイトの話によると、英語圏で言うラテン語のように学校で一科目として習うだけだそうです。とは言うものの、音声はゲール語で、字幕は英語というチャンネルも存在します。
 
また、ゲール語とは別にアイルランド特有の英語があり、"garda"というのは警察のことなのですが、これは辞書にも載っていないと思います。他にアイルランド人がよく使う言葉に"lovely", "gorgeous", "nice"などがあります。発音も他の国とは異なり、"th"を"t"として発音したり、"bus"を"ブス"と言ったりします。この訛りは日本人として少し嫌ですね(笑)。

TAYTOはアイルランドオリジナルのポテトチップスです。三種類の味があり、アイルランド人にはWalker'sよりも人気があるそうです。

アイルランド人は喋りが早いのも特徴です。全員が早口というわけではありませんが、時々何を言っているのか全くわからない時があります…。でもこの早口が聞き取れるようになれば、早くて聞き取れないということは無くなると思うので私にとっては目標でもあります!

2007年11月

 

大学での授業がスタート

リバーダンスを披露してくれた子供たち

今年の5月にウォーターフォード工科大学(WIT)のBridging Courseが終わり、9月から学部での授業が始まりました。私が専攻するのはLanguages & Marketingで、外国語を2言語(私はスペイン語を勉強しています)とマーケティング、IT、コミュニケーション・スキルズ、経済を学習していきます。

留学生のためのイベント

石棺に彫られた聖人。ひげや髪の毛も丁寧に彫られています

9月の最初の週は留学生歓迎会、バス旅行、専攻学科への正式な申し込みなどが行われ、授業はその次の週からでした。歓迎会では色とりどりの衣装を着た子供たちによりリバーダンスが披露されました。リバーダンスはアイルランドの伝統的なダンスで、上半身は動かさずに足だけで踊ります。
 
留学生対象のバス旅行ではウォーターフォードから車で40分程のところにあるキルケニーという街へ行ってきました。市内へ向かう途中古い教会に立ち寄り、当時の僧侶たちの生活などの説明を聞きながら見学しました。教会内には側面に何人もの聖人が彫られた石棺や、柱があり、これらの高度な彫刻技術は世界的にも誇れるものだそうです。

大学のキャンパス

キルケニー城。天気が良かったので日光浴を楽しむ人がたくさんいました

授業は今年から、去年のBridging Courseとは違い、Main Campusで行われます。こちらのキャンパスには図書館やIT building、Sports Hallなどがあります。WITの図書館はアイルランドの大学の中でも最大規模だということです。また、校舎内には銀行や、今年設置されたばかりのコンビニもあり便利です。

留学生は一人!

キルケニーのカラフルな町並み。

私の専攻しているLanguages & Marketingの生徒数は、私を含めても8人で授業は大学のレクチャーというより少人数制の塾といった感じです。しかし人数が少ない分、講師と生徒達とのコミュニケーションがうまくとれ、相談などもしやすいと思います。また、私が留学生だということもあり、気にかけて下さっている講師の方々もいて大変心強いです。 クラスメイトにはドイツ人、イタリア人、フランス人がいるのですが、彼らはアイルランドでの生活が長いのでパスポート以外はアイリッシュと変わりありません。留学生は私一人となり、アイリッシュは早口なのでなかなか彼らと話すことはできませんが、英語の授業など他の留学生と交流できる機会もあります。
 
大学は1年目が一番大変だと聞き、またビジネス関係は今まで勉強したことが無いので今はまだ不安が大きいです。しかしマーケティングの先生に「初めて学ぶから難しい…。」と言ったところ、「初めての事は何でも難しいよ。」と言われ、当たり前のことなのにこの言葉に安心しました。慣れていけばきっともっとわかるようになるだろうし、今はわからない事が多くても人に聞いたりしてわかるようにしていけばいいのだと思いました。