ニュージーランド留学現地レポート

REPORTER

東京都淑徳巣鴨高校出身 
オーストラリア留学科2005年卒

オタゴ大学 生物医学専攻

2007年2月

 

ニュージーランドでの夏休みの過ごし方、アルバイトについて

働いていたHinton農園にて。3週間汗水たらして頑張りました☆バッチリサングラス&半袖焼けしてきました

去年の11月の中旬から3週間ほど、アレクサンドラという田舎町へFruits thinning(間引き)のアルバイトをしに行ってきました。ワーホリと呼ばれるWorking Holidayビザを使って、多くの日本人がニュージーランドの農園にアルバイトをしにくると聞いています。特に11月から2月の間は、夏なのでたくさんの種類の果物の収穫が盛んになり、あちこちの農園でアルバイトの募集が出されます。
 
私が行ったアレクサンドラのHinton農園は世界的にも有名で、特にワインはとても価値が高くスーパーなどでは手に入りません。私はニュージーランドでアルバイトをするのは初めてだったので、緊張と興奮で一杯でした。

アルバイトをしていたvineyard(ワイン畑)をバックに。木の枝を折らないように慎重に作業しました。ここの農園、広すぎますっ!!

実際はどんなものだったかと言うと、1日8時間週6日の重労働でした!最初は筋肉痛と体力の消耗に毎日疲れきっていました。特にこの時期の天気は温度差が激しく、朝は5度以下にもかかわらず、日中は30度近くまで上がるといったようなものでした。雨が降った次の日は、地面や木に霜がおりるので悴んだ手で間引きをしなくてはならず、夏なのにしもやけになりながら仕事をしていました。
 
つらい面もありましたが、一緒に働いていた仲間とはすぐに仲良くなり、家や仕事の合間に話したり、買い物に行ったり、リビングでDVDを見たりと楽しい時間を過ごすことが出来ました。共に働いていた仲間は国籍や年齢が様々で、知り合って間もないのにも関わらず、その人の今までの経験、国のこと、将来の夢など多くのことを会話の中で知り、世の中の様々な考え方、生き方、価値観を学びました。

Queenstownにて。仕事の休みを利用して観光してきました。ロープウェーで上がるとそこには大きな山と湖が広がっています。バンジージャンプも出来ます

彼らの多くはこの農園で長く働いていて、今までワーホリで訪れた日本人が教えていった盆踊りや日本語を披露してくれました。驚いたと同時に自分達の言語や文化を理解しようとしてくれることをうれしく思いました。大学生になり、学校の勉強で一杯一杯でしたが、時間があるこの夏休みをきっかけにポルトガル語、韓国語、ドイツ語を教えてもらったり、ダンスを踊ったりと有意義な日々を送りました。
 
ダニーデンに帰り、夏休みもあと残り1ヶ月となりました。年末、日本に帰って両親や友達に会えなかったことは残念ですが、ここニュージーランドで今までにはないのんびりとした夏休みを過ごすことができました。太陽の光を浴び、大自然に囲まれながら多くの人と出会い、英語の勉強のみならず自分の考え方や知識も増え、体力的にも精神的にも強くなったと思います。これは日本では経験できないことです。ニュージーランドの環境、人の温かさ、のんびりとした空間があったからこそ、有意義な日々を送れたのだと思います。

新学期に向けて

Queenstownにて。初めてリュージュをしてきました。ドイツ人のジュリアンとはバイト先で出会いました。村上春樹の小説が好きな面白い青年でした

無事にBiomedical Science の2nd yearに進むことが出来たので、今年も勉強を頑張りたいと思います。オタゴ大学の理系はどの学科も1つでも単位を落としたら留年になるので、周りに負けないように精進していきたいです。今年の授業の内容は、去年とは違い応用ばかりになり、実験の授業は週に12時間ある時もあります。自分の自由時間は少なくなるとは思いますが、新しい友達を作ったり適度に運動したりして、充実した学生生活を送りたいと思います。

2007年4月

 

University of Otago 2nd yearについて

ハイランダーズ兼オールブラックスのJimmy Cowan選手とのツーショット。とてもさわやかで優しい人でした。かっこいい!!

2月の末からオタゴ大学は前期が始まりました。夏休みに母国に帰っていた友達もみんなニュージーランドに戻ってきて、それぞれの大学生活をスタートしました。大学2年目、更にニュージーランドに住むのは今年が3年目なので、もうすっかりこちらの生活には慣れ、毎日の生活を楽しんでいます。

予習と復習に1日4時間!

フラットメイトのスコットとニュージーランドの代表的なデザート、パブロバを食べました。日本にはない食感の砂糖菓子です。とーっても甘くって、おいしいです☆

私は今年の前期、解剖学、微生物学、言語学を取りました。去年より更に授業の内容が難しくなり、専門的なことばかりなので自分で予習、復習をする時間は1日4時間以上になります。
 
解剖学と微生物学は週4回×1時間の授業と週1回×4時間の実験の授業があります。去年と違うことの1つに実験の時間が長くなったことがあげられます。4時間という限られた時間内で顕微鏡をのぞいたり、ウイルスの培養をしたり、人の臓器をみたり・・・と、とても充実した内容になっています。手渡された分厚い実験ノートには自分で穴埋めをしたり考えを書いたりせねばならない部分がたくさんあり、積極的にdemonstratorsと呼ばれる実験助手や先生に聞いたりしてノートを作り上げなくてはなりません。

留学生も特別扱いナシ

今年の大学のIDカードとニュージーランドで最近取ったLearners免許です。大学のIDはニュージーランドの国草(?)、シルバーファーンが入っています。免許は取りましたが、こわくてまだ運転していません^^;

分からないことをそのままにしているとどんどん授業や実験の内容について行けなくなるので、たくさんの友達と話したり先生に聞きに行ったり、同じ学科を取っている人や先生との交流の時間も大切になってきています。
 
大学2年生ともなると、周りが地元の生徒(Kiwi)とInternational students(留学生)を分けて考えたりせず、私たち留学生も彼らと同じように理解しているとみなされているので、授業の進みや英語を話すスピードも速く大変ですが、自分の英語の上達が垣間見られるのでとてもうれしいです。
 
今年も勉強面において更に大変な年になるとは思いますが、日々の生活はとても新鮮で楽しいです。自分の実力を伸ばしていくためにも積極的に物事に取り組んでいこうと思います。

2007年8月

 

冬休みの小旅行

丸石。(モエラキボルダー)オマルとダニーデンの間にある海岸に転がる、化学的にできた石。綺麗な丸い石でびっくりしました

今ダニーデンは肌寒い日々が続いていますが、どんよりした雲の隙間から日差しが差し込むようになりました。ニュージーランドの季節は日本と逆で、6月辺りから冬が始まります。今年は早くも5月から雪が降り、7月ともなると毎朝道路は凍っていて、坂が多いダニーデンの生活はとても大変なものになります。

クライストチャーチへ

家からの風景。6月に降った大雪でダニーデンの町が真っ白になりました。坂の上ですべって転ぶ学生続出…

私は今年でニュージーランド留学3年目ですが、今まであまりダニーデンから離れることはなかったので、今回の冬休みを利用して隣の都市、クライストチャーチに行ってきました。ニュージーランドの大学は2月から始まるため、前期が終わる6月の下旬から3週間ほど冬休みとなります。ほとんどのKiwi(ニュージーランド人)の学生はこの休みを利用して実家に帰るので、ダニーデンはとても静かになります。私が行ったクライストチャーチは国際空港やショッピングモールがあり、ダニーデンよりも大きな町です。前期の試験でたまったストレスと疲れた体を癒し、ニュージーランドをより楽しむため、友達3人と車で片道5時間かけて行ってきました。
 
クライストチャーチは、日本への帰国の際に空港を利用するために2年ほど前に訪れて以来でしたが、町並みは変わらず、イギリス調の建物、特にクライストチャーチ大聖堂はとてもきれいでした。

ダニーデンとの違い

サムナービーチの近くの公園でのんびり。久しぶりの晴天で子供達は公園 ではしゃぎまわっていました。子供の笑顔をみると和みます

町の中を歩いていて気づいたことは、アジア人がとても多いということです。ダニーデンは学生の町と呼ばれており、様々な国からの留学生がたくさん通っていますが、日本人は数えるほどしかいません。それは、自分の英語力を伸ばす環境としてはとてもよいと思います。私は普段の生活の中で日本人の友達と長い時間を過ごすことがあまりないので、最近は日本語が出てこなかったり、漢字が書けなくなっていたりしていますが、英語は徐々に上達していると思います。
 
大学が始まると勉強に没頭してしまっていて、ニュージーランドの歴史や自然を体で感じる・・・という時間を作ることが出来ないので、今回の旅行はとてもいい経験になったと思います。ニュージーランド留学科の代表なので(笑)、ニュージーランドの全てを知り尽くして、皆さんにレポート出来たら良いなと思っています。

世界でもトップレベルの授業!

追憶の橋にて。大きなアーチ型の門はとても立派で、歴史あるものです。もっと クライストチャーチの歴史が知りたくなりました

ニュージーランドの脳医学の技術と研究は世界でも高く評価され、各国の医者が脳医学の勉強をしにニュージーランドに足を運んでいると聞いています。私は今回、脳医学の科目を取っているのですが、さすがトップレベルの教授が授業を教えているだけあって授業の質も高いです。しかし、とても難しいです。テキストブックと格闘する毎日ですが、貴重な時間を過ごせていると思います。それは、留学をしなければ得られなかった体験だと思います。そして残り1年間の留学生生活を悔いなく楽しみたいと思います。

2007年12月

 

大学2年目を終えて

ダニーデンの駅。秋になると駅前の花壇は花が咲いてとてもきれいです

海外の大学は2年目が大変だといわれています。オタゴ大学も2年目に理系の科目の授業内容が濃くなり範囲も広くなるので、充実している一方、難しくなります。
 
今年は授業が忙しく、風邪などで体調を崩してしまい、休んだ授業についていくのが大変な時もありました。留学生は慣れない環境や勉強のストレスなどで体調を崩すこともあるので、体調の変化に気をつけて生活した方がいいと思います。

フィジーでも英語を使うことが出来ました

フィジーのマクドナルドにて。フィジーで「こんにちは」はBulaといいます。町をあるくといろいろな人にBulaと声をかけられました

そんな私も無事に期末試験を終え、日本に2年ぶりに帰ることになりました。今回は直接日本に帰国せず、フィジーに寄ってから帰ってきました。航空券は日本行きの直行便よりもどこかの国を経由した方が安い場合があります。他の国に旅行しながら日本に帰国できるというのは留学生ならではの楽しみでもあると思います。
 
フィジーには今まで行ったことがなかったので、フィジーの友達からお勧めの場所を聞いたりしていたのですが、滞在期間が短かったのでいろいろな島を訪れることが出来なかったのが残念でした。もしまた行く機会があれば、ぜひ友達にフィジーを案内してもらいたいです。

フィジーの離れ島にて。海が透きとおっていて、感動しました。初めてシュノーケリングをして、ダイバーの方にいろいろな場所を案内してもらいました

英語を話せたり理解できたりすることは、自分の視野を広げるだけではなく友達の輪も広がります。ニュージーランドはよく、英語なまりのある国だと言われています。確かに、田舎の方ではニュージーランド英語独特のアクセントが強く、聞き取りにくかったりはしますが、普段の生活の中でイギリス人やアメリカ人の人とも理解しあうことは出来ます。
 
今回のフィジー旅行では、自分の英語力に少し自信がつきました。留学先の国だけではなく、他の英語圏の国でも普通に英語を使い楽しむことができたからです。このように、留学したことによって、私はこれからも様々な国で友達や思い出を作る機会があると思います。私が留学することに賛成してくれた両親のためにも、自分のためにも卒業までのあと1年間、大学生活を楽しみ、たくさんのことを得て成長したいと思います。