アメリカ留学現地レポート

REPORTER

東京都立北園高校出身 
アメリカ・カナダ留学コース2012年卒

コンコルド大学(4年制)

BACKNUMBER

2013年3月

 

上級者向けの難しい授業もスタート! 勉強を頑張ってきた成果がでてきました!

キャンパス内の様子

12月よりも気温が下がり、2月のキャンパスは辺り一面の銀世界になりました。「三寒四温」という言葉がありますが、ウエストバージニア州でも3日間雪が降り、後の4日間が晴天でその雪が溶けてしまうというなかなか落ち着かない環境です。そんな天候の変化に負けずにしっかり体調管理をしながら毎日勉強に励んでいます。
 
今回のセメスター(2学期制の場合の学期をセメスターといいます。詳しくは下記参照)では英語、地理学、歴史学、ソーシャルワークという4科目の授業を受講しています。
 
コンコルド大学では最低4科目(12クレジット=12単位)は1つのセメスターで受講しなければなりませんが、実際のところ5~6科目受講しないと4年間で卒業は厳しいと言われています。しかし、私が4科目しか受講していない理由は、はやくも上級者向けの授業(4段階中上から2番目)を受講しているからです。去年の6月にアメリカに来てからとにかく英語力を伸ばしたくて頑張ってきた成果が出てきました。

アメリカの大学の授業では予習と復習が欠かせない!

5つある寮のうちの1つ。ここに住んでいます!

今回の英語の授業では「Critical Thinking」について学んでいます。「Critical Thinking」というのは批判的思考のことです。これは物事や情報をそのまま受け取って理解するのではなく、それを客観的かつ分析的に理解する事です。このような事を英語で理解することは大変難しいことだと思いますが、それでも周りの生徒に置いていかれないように毎日予習と復習は欠かせません。
 
アメリカの大学では、特に予習をする事は授業内容についていくためにも大切です。 私は英文を読む速度がまだまだ遅いので1回の授業に3時間は予習の時間が必要です。なかにはセメスターが始まる前に、予習として教科書を全部読んでしまうというツワモノの先輩もいました。

セメスター制(2期制)とクオーター制(4学期制)があるアメリカの大学。
頑張れば早く卒業することも可能!

左手前に見えるStudent Officeには食堂や会議室、International Office、スターバックス、
サブウェイなどがあります。

今回はコンコルド大学のシステムと学校生活について少しお話したいと思います。
 
アメリカの大学はセメスター制とクオーター制に大きく分かれていて、コンコルド大学では5月下旬に夏休みが始まり、秋セメスターは8月下旬から12月下旬まで、春セメスターは1月下旬から5月下旬までというセメスター制を導入しています。日本の大学とは違い、秋セメスターから1年が始まります。夏休み期間は特別講習のようなもので、1ヵ月で1~2科目受講することができます。
 
この期間は生徒の数も比較的少ないので、授業後に教授とマンツーマンで話すことが可能です。ちなみにセメスター中では生徒の人数が多いため、事前にアポイントメントを取らなければいけません。
 
そして日本の大学と大きく異なる点は、入学と卒業です。日本の大学はだいたい4月入学の3月卒業というシステムが多いと思いますが、アメリカの大学は(セメスター制の場合)、秋セメスターと春セメスターに入学・編入が可能です。そして卒業時期に関しては、個人で全く異なります。アメリカの場合、取得した単位数でその人の学年が変わります。コンコルド大学では0~30単位までをFreshman(1年生),30単位を超えるとSophomore(2年生),60単位でJunior(3年生),90単位以上をSenior(4年生)と呼びます。つまり1学期に多くの科目を受講し、単位を取得すればどんどん学年が上がっていき、早く卒業することができます。逆に言えば少ない科目で毎学期勉強すると、じっくり勉強できますがその分卒業まで時間がかかります。よく「アメリカの大学は入るのは簡単だけど卒業するのは難しい」といわれますが、これがその理由です。勉強を怠けて単位を落としたり、成績が悪かったりするとなかなか卒業ができないのです。

ルームメイトと楽しく寮で暮らしています。

生活面では、コンコルド大学では1年生から3年生までは学校の寮に入らなければなりません。寮の部屋は基本的には2人部屋です。ルームメイトと友達になり、一緒に食堂に行ってご飯を食べたりして親睦を深めるいいチャンスです。大抵の部屋にはトイレ・シャワールームがついていますが、1階ごとに共同のバスルームがある寮もあります。また、自分のルームメイトと気が合わなかったり、部屋の雰囲気が悪くて嫌だったりした時は部屋を変えられるので安心してください。どうしても共同生活に慣れないというときは一人部屋を取ることもできます。そんな時はセメスターの始めに、各階ごとのミーティングに参加して気軽に寮長に話してみれば大丈夫!

4月の留学生主催のイベントに向けて頑張ります!

コンコルドで行われたバスケットボールの
招待試合の様子です。アメリカらしい
とても熱い応援が印象的でした。

4月には「International Banquet」 という留学生主催の会食会があるそうです。そこではそれぞれの国の学生が自国の伝統料理を作り、それぞれの国の出し物(ダンスなど)をして関係者に日頃の感謝を込めて開かれる会だそうです。私たちも何か感謝の気持ちを示さなければと、試行錯誤をして出し物を考えているところです。
 
今回のセメスターは学校行事というものはあまりありませんが、その分授業や趣味に打ち込める大切なセメスターです。
 
自分で決めて留学してきたからには悔いの残らないように1日1日を大切にし、次に両親に会った時に胸を張って『ただいま』と言えるようになって日本に帰国したいです。

2013年7月

 

フロリダ・キーウエストへ!
ウェストバージニアで培った英語力はどこでも通用!

キーウェストのビーチ

5月になってから、春から夏へと季節の変わり目を感じられる時期になりました。 セメスター(学期)制のコンコルド大学では5月の中旬に授業が終わり、その後の卒業式では黒いガウンに身を包む卒業生の姿が見られました。さて、今回は今学期後半のコンコルド大学での生活を振り返ってみようと思います。
 
3月上旬に、1週間の春休みを有意義に過ごす為に、フロリダ州最南端の「キーウェスト」という所に行ってきました。そこではアジア人が珍しいらしく、『どこから来たの?』など現地の人に話しかけられる機会が多かったです。アメリカ最南端という事で海の色が綺麗だった反面、スペイン語圏の人が多く、英語を話すのに苦労しました。しかし田舎にあるコンコルド大学で培った英語力は偉大なもので、アメリカのどこの田舎に行っても通じました。留学にはさまざまな形がありますが、田舎に留学した人ほど英語を話せるようになるとはこのことだと実感しました。

ニューヨークへ!悲劇を忘れないと誓った「グラウンドゼロ」

グラウンドゼロの慰霊碑

また中間テスト後の週末をつかい、ニューヨークに行く機会もありました。ニューヨークでは国連やウォールストリートなどを始め、有名な観光地に行くことができました。
 
なかでも言葉に詰まってしまった場所はあの9.11の「グラウンドゼロ」です。実際にテロが起きた場所には慰霊碑がありました。そして現在その跡地には、再び新しく世界貿易センタービルが建設中でした。
 
賑やかなニューヨークの街並みのなかで、そこには他にない独特の雰囲気があり、この悲劇は決して忘れてはいけない出来事だと私は強く感じました。

Greek Week!
アメリカの大学なら覚えておきたい「フラタニティ」&「ソロリティ」!

Empire State Building

4月の第3週には「フラタニティ」&「ソロリティ」対抗の運動会が行われました。「Greek Week」と呼ばれる行事です。フラタニティは男子、ソロリティは女子の学生社会団体のことで、それぞれのクラブ名がギリシャ文字=Greekからなっているため、Greekという言葉が使われています。上下社会があまりないアメリカでは、これらの組織を通して主に学内での社会交流会、ボランティア活動や、組織の中での役割、リーダーシップ、社会人としての在り方を学ぶそうです。
 
Greek Weekではフットボール、サッカー、バレーボール、クイズ大会など1週間を通して16種類ほどの競技大会をし、優勝したフラタニティ・ソロリティにはその年の優勝トロフィーが贈与されます。どの団体が優勝するのかが毎年の見所です。知り合いのコンコルド大学の先輩も、TKEと呼ばれるフラタニティの一員として競技に参加。結果、TKEは4チーム中1位となり、私もこのイベントでの応援を通してたくさんのアメリカ人の友達を作ることができました!

International Banquet!
留学生が各国の食文化やサブカルチャーを紹介

International Banquet

そして、4月の終わりには「International Banquet」と呼ばれる各国の留学生が中心となって開く会食会がありました。この会食会は各国の食文化やサブカルチャーを大学の関係者に披露するという画期的なイベントで、とても楽しみにしていたイベントの一つです!
 
今回は日本人代表として、日本食での接待や日本舞踊・日本音楽を披露する機会がありました。また、各国の文化を学びたい私にとって、この会食会がセメスター中の1番大きなイベントだったので、気合を十二分にいれて日本食を作り振舞うことができました。
 
300人ほどの参加者でしたが、参加したホームステイ先の方々もとても喜んでくれたので嬉しかったです!それから、5月の中旬の期末テストを終えて、いよいよ夏休みが始まりました!

来学期からオレゴン大学へ編入します!
専攻も「観光学」から「国際関係学」に!

ユニバーサルスタジオ・フロリダ

そして突然ではありますが、コンコルド大学での留学レポートはこれが最後です。今年の秋から西海岸にあるオレゴン大学に編入することになったんです。私はこの約1年、観光学専攻としてコンコルドに在籍していましたが、アメリカでいろいろな科目を勉強するにつれて、自分が本当に学びたい分野が観光学ではなく、国際関係学であることに気づきました。
 
アメリカの大学では1年生、2年生のうちはだいたい一般教養科目(音楽や経済学、数学などどの学部で勉強するにおいても必修の科目)を取るので、学部の変更が容易にできます。私もそのシステムを使って学部を変えようと思いましたが、残念ながらコンコルド大学には国際関係学部がありませんでした。そのため大学編入という手段をとることにしたんです。
 
JCFLからアメリカの大学に皆さんが編入していくのと同じように、アメリカの大学では日本とは違い大学間の移籍が簡単に行うことができます。なので、在籍している学校が自分にどうしても合わなかったり、私のように進路が変わったりした場合、他大学に編入できるのもアメリカの大学の良いところ。しかし今回は、JCFLから編入した時とは異なり、大学を探して、願書を提出して、必要な書類を調べてすべて提出して…などのたくさんの手続きをすべて自分でやらなくてはいけません。
 
大学のアドバイザーももちろんサポートはしてくれましたが、山ほどあるアメリカの大学の中から自分にあう大学を選んだり、書類提出の締め切りを調べたりする作業は、やはり自分で進めなければならず、大学編入は行動力を非常に求められるものだと思います。JCFLから留学する際の手続きは、先生にサポートしていただいていたのでスムーズにできましたが、もしこの経験がなければきっと戸惑い焦っていたでしょう。JCFLでの経験は勉強以外でもとても役立っているなぁと実感しました。

オレゴン大学でも頑張ります!

建設中のワールドトレードセンター

私がコンコルド大学にやってきてから1年が経ちました。初めての海外での長期生活、そして毎日大量の課題に追われながら、初めて実家を離れて1人で生活するというのは想像以上に大変で、決して楽しいばかりの留学生活ではありませんでした。しかし、助けてくれる優しい仲間ができたことや、勉強面から生活面まであらゆることをサポートしてくれる素晴らしいアドバイザーがいてくださったことで、辛いことがあっても乗り越えることができました!
 
1年間お世話になったコンコルド大学を離れるのはとても寂しいですが、ここでの経験を活かして新しい大学でもベストを尽くすことを目標に頑張りたいと思います。