小さい頃から英語が好きで、大学へ進んで何を勉強しようかと考えた時、ふとアメリカで働きたいという夢が浮かびました。私の場合、ただの学生として学ぶだけじゃなく、その後一人の社会人として自立してアメリカで暮らしてみたかったんです。まだ一度も行ったことがないのに、ドラマや映画を見て憧れていました。
アメリカで就職するなら、語学力にプラスして何かスキルが必要。それには向こうの大学で学ぶしかないと考え、留学を決意しました。アメリカでは就職したいという夢がはっきりとあったので、専攻も即戦力が身につく「会計学」を選びました。日本でもそうだと思いますが、漠然と大学に通うだけでは力はつきません。アメリカで働くためには専攻のスキルのほかに、誰とでも対等に話し合える語学力と、問題を解決する力がなければと思い、私は大学の掲示板で企業のアルバイトを探し、2年半続けました。電話の受け答えや丁寧な話し方を一から覚えるのは大変でしたが、理解のあるボスに一人のスチューデントワーカーとして認めてもらえて嬉しかったです。
今はアメリカの4大監査法人のひとつ、デロイト・トーシュ・トーマツ・シカゴ支店で監査人を務めています。企業経営の根本を支える会計監査に携わるため、重役クラスの方と打ち合わせも多く、緊張の連続です。まだまだ新人ですが、ここは上司も部下もみんなファーストネームで呼び合い、悩みを隠さず相談できる気持ちのいい環境。企業の一員として一人ひとりが成長していく、自由と責任を持たされています。やりがいがありますね。
シカゴはとても住みやすい街で、都会だけれど日本ほど狭い感じがしません。最近は好きなジャズを聴きに出かけたり、部屋の家具をそろえる楽しみもできました。留学を経て、アメリカで自立する夢を果たせたことに、今とても満足しています。 |