1 国際政治学を本気で学ぶなら海外大学で!
叔母がドイツで暮らしていたので、小さい頃から海外の生活への憧れはありました。でも英語は大嫌いで、高校時代の成績は散々。そんな私が留学に目を向けたきっかけは、大学受験の失敗でした。国際政治に興味があったのですが、日本の大学の受験勉強にはあまり身が入らなくて…。でも、「国際政治を本気でやるなら、いずれ英語は必要になってくる。だったら逃げないで今取り組もう!留学をして国際政治を学ぼう」と考えました。とはいえ英語力にまったく自信がなかったので、2年かけて基礎から英語を学び、留学準備ができるJCFLの「総合英語科 留学準備専攻」は、ベストの選択肢でした。また、JCFLの提携大学の中に、国際政治学部を世界で初めて創設したイギリスの「アベリストゥス大学」があり、「歴史も実績もあるこの大学で学んでみたい」と思ったことも、JCFLを選んだ理由です。
2 英語は大の苦手だった私。JCFLで2年かけて万全の留学準備。
英語で時事問題について論述し、スピーチできる力がついた!
総合英語科の留学準備専攻では、1年目で英語を基礎の基礎から学び、2年目から海外大学進学に必要な英語試験の対策や、海外の大学生活で欠かせないエッセイ(小論文)やプレゼンテーションスキルの修得など、本格的な留学準備に入ります。イギリスの大学進学に必要なIELTSという英語の試験は、単語や文法を暗記しているだけではダメ。社会問題などに関する文章を読み、それに対して自分の意見を論述したり、話せる語学力や思考力が求められます。JCFLでは、海外のニュース番組や時事問題などの生の教材を使ってのリスニング練習や、「この問題についてどう考える?」というスピーチ訓練をすることが多かったので、実践的な英語力がつくと同時に考える力や知識を養うことができました。最終的にIELTSは6.5点(英検準1級~1級程度)を取得!入学前から志望していたアベリストゥス大学への入学が決まりました
3 世界で初めて「国際政治学部」を創設した伝統の大学へ。
国際社会と軍備の関係について多角的に学んでいます。
アベリストゥス大学は、イギリス南西部・ウェールズに位置する大学です。私は国際政治学部の戦略学科(International Politics and Strategic Studies )の2年に在籍していて、国家間における軍備の政治的役割について勉強しています。例えば、国内紛争やテロに焦点を当てて、国際社会がどのように解決していくべきかを議論したり(「紛争解決学」の授業)、先進国は途上国にどのような責任があり、何をすべきかということを、主に貿易などの経済的な問題に絞って学んだり(「国際的正義」の授業)。その他に今年度は、他学部の授業を聴講しています。というのも、最近興味を持っているのが、メディアが各国の軍事行動(戦争や人道介入など)に与える影響なのですが、他学部でメディア関係の面白そうな科目を見つけたもので…。同じ大学の「フィルム学部」に「メディアポリシー」を扱った授業があったので、個人的に教授に連絡をして、もぐりこませてもらっています(笑)。授業の予習は大変ですが、とても充実しています!
4 主体性を求めるイギリス大学の学び。だから面白い!
イギリスの大学の授業には2種類の授業の形式があります。教授の講義を大人数で聞く「Lecture」と15人程度のグループに分かれてディスカッションをする「Seminar」です。Seminarは毎回Lectureのトピックに関連した議題が与えられていて、学生はテキストや参考文献を事前に読んでおき、クラスの中で自分の考えを発言していきます。従ってSeminarの目的はLectureや参考資料を読むことで得た情報をもとに「自分で考えること」「発言すること」になります。ここで重要になるのが「Individual Study」、すなわち自主学習です。教授曰く、Individual Studyを大切にしていることが、イギリスの教育システムの特色だそうです。確かにLectureで大まかな理論は分かっていても、それをもとに自分の考えを言葉にするには、それなりの予習の時間が大切。ちなみに、わたしが1番好きなのはSeminarです。みんなと話していく中で、自分と異なる価値観の意見やこれまで気づかなかった点を聞くのはとても面白いですし、なにより大人数のLectureと違い、人と人との距離が近いので、クラスメイトと友達になりやすいのです。
5 国境を越えた学びや交流は、海外大学生の特権!
長期休暇には、ヨーロッパをぶらり1人旅。
アベリストゥス大学は、国際政治学のサークルがあったり、模擬国連サークルがあったりと、学部以外でも国際政治学に関してさまざまなアプローチをすることができます。私は「国際政治サークル」に入っていて、去年はベルギーのブリュッセルにあるEU(欧州連合)本部の見学へ行ってきました。 EUの歴史や、EUが現在取り組んでいる問題、EUという組織のメリット・デメリットなどを学び、サークルの仲間とも議論が白熱。このような機会でなければ日本人の私がEU本部を見学することはなかったと思うので、とても貴重な体験ができたと思います。イギリスはヨーロッパにも簡単に足を伸ばせるので、私も夏休みを利用してギリシャとドイツ、オーストリアをぶらりと気ままに一人旅。また、ヨーロッパ各地に受け入れ先のある有機農場でのボランティア(WWOOF)にも参加して、いろいろな国からの参加者と共同生活を体験しました。こういう国境を越えた経験ができるのも、イギリス留学の利点といえますね。
6 海外で暮らして初めて見えてきたこと。
「国籍」や「人種」のイメージを越えて、本質的には変わらないということ
海外で国際政治学を学ぶにあたって、地元の学生と比べて語学面でのハンデはありますが、逆に私が日本人であることは、彼らとは別の視点・別の価値観を持っているということであり、この学問を学ぶうえで大きな利点です。国際政治学は西欧生まれ、西欧育ちの学問です。その中で彼らとは違うバックグラウンドを持つ人間だからこそ、その中にある矛盾や不公平性に気づける部分があります。また、留学は自分自身の偏見に気づき、新たな価値観を得るチャンスでもあります。外国で暮らしてみて分かったのですが、日本にいると、メディアによって他の国に対して固定したイメージがいつの間にか植えつけられていることが多いと思います。けれど留学して感じたことは、同じ国や宗教の人でも人によってさまざま。「国籍」や「人種」のイメージを越えて、本質的にはあまり変わらないということを再確認できました。そして文化面などで異なる部分は「あ、この人はこういう風に私と違うんだな」という事実を「知る」ことが、これからのグローバル社会ではとても大切なことではないかと思います。
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