【イギリス芸術留学】
ロンドン芸術大学
セントラル・セントマーティンズ・
カレッジ・オブ・アート&デザイン
イラストレーション専攻

海外芸術大学留学科 2005年卒
東京横浜独逸学園高校出身

NYのアーティスト・Mike Perryさんのスタジオで
卒業生がインターンシップ

卒業生のNikyさんが、NYを拠点に活躍するアーティスト・Mike Perryさんの事務所でインターンシップを経験。その様子をご紹介します。

Mike Perryさんの事務所でインターンシップをすることになった経緯は?

Nikyさんの落書きをMikeさんが気に入ってシールにしてくれました

ロンドンにいる頃からNYで活躍する彼の名前は知っていました。雑誌のイラストで「あ、いいな」と思うと「Mike Perry」の名前アリ、という感じだったんです。ロンドン芸術大学を卒業し、ロンドンのアーティストの下でインターンシップをしようと思ったのですが、その時は縁がありませんでした。
 
たまたま家族からNY旅行に誘われて、「せっかくNYに行くなら作品をMikeさんに送ってみよう」と思って、自分のWebサイトのURLをつけたメールを送ってみたら、「面白いね!一緒にやろうよ」とすごく気に入ってもらえたんです。早速ロンドンの荷物を整理してNYへ。インターンシップは普通1ヶ月間だそうなのですが、「いれるだけいていいよ」と言ってもらえたので、結局3ヶ月間いましたね。また今夏くらいにNYに戻るつもりです。

Nikyさんから見て、Mike Perryさんはどんなアーティスト?

遊び心たっぷりで、楽しんで作品を作っている感じ。最近のイラストレーションはデジタル傾向が強いのですが、「感じたこと、思ったことを伝えるには、頭とも心ともつながっている手で描くのが一番」と手書きにだわっている人です。文字デザインから、アートディレクター、グラフィックデザイナーなどなど、いろいろな事をやってますね。

Nikyさんはインターンシップではどんなことをしたの?

Mikeには「自由にやってみて」とあらゆる事をやらせてもらえました。例えば、音楽関係のWebをやっている人のためにロゴデザインを考えたり、チャリティイベントで家具デザイナーさんとコラボして家具にイラストを描かせてもらったり。Mikeが出版している雑誌の写真の上にイラストを描かせてもらったりもしましたね。この3ヶ月で、大学にいた3年間よりもたくさんのことを学んだ気がします。

インターンシップを経て、どんな変化があった?

アメリカでブームの"zine"という形態の小冊子。アーティストの落書きを集めたようなもので、その人のパーソナルな部分に触れられるので人気。本屋さんで6ドル前後で売っている。これはNikyさんのzine

作品の作り方が変わりました。ロン芸では、作品で一番大切なのはコンセプトだと教わってきたので、全てに理由付けが必要だったんです。いつも悩んで悩んで作品を作っていたので、作品を生み出すのって辛いもんだと思っていたんですよ。でもMikeは完璧に考えて作り上げたものよりも、無意識的な所から出てくる落書きのような作品を評価してくれて、楽しんでくれて。「楽しくやればいいんだ」と思ったら、作品づくりがそれからすごく楽しくなったんですよ。
 
それまでは鉛筆で下書きをして丁寧に書いていたのですが、アレコレ考えすぎると作品の大切な部分が見えなくなってしまうので、今は一切下書きせずに描いてます。素材もクレヨンやアクリル、鉛筆など様々で、絵の具を拭いて捨てようと思っていた布を使ったりすることもあります。いろいろな物を壊したり、組み合わせたりして作っています。

この先、どんな創作活動をしていくつもり?

今までは気分が乗らないと作品を作らなかったのですが、最近は感じたことやアイディアを、1日に必ず1つ絵にするようにしています。案外手を動かし始めると描けたりするんですよ。春にはイラストを見て気に入ってくれたショップが、Tシャツを出してくれることになりました。
 
それから、いろいろな人とコラボしたり意見交換しながら作品を作っていきたいですね。Mikeはすごくオープンで、「いいな」と思う作品づくりをしている人を見つけると、すぐに「コラボしない?」って声をかけて一緒に雑誌をつくったり作品をつくったりするんです。彼のスタジオにはいつもいろいろな人が集まっていて、すごく温かい感じがしたんですよ。私も今、家具職人や写真の人とコラボする話を進めているんですが、これからもどんどんいろんなアーティストと良い出会いをしていきたいです!