第10回 すごく役立つthatの用法

最終回の今回は「that」の用法です。
thatにはいろいろな用法があります。ここで必要なものをまとめておきましょう。まずは指示代名詞と接続詞のthatについてです。



  (空欄補充)    

(1)日本の気候は、シベリアの気候よりもおだやかだ。
The climate of Japan is milder than (        ) of Siberia.

(2)彼は禁煙しようとしたが、それは不可能だった。
He tried to give up smoking, but (        ) was impossible.

(3)困ったことは彼が病気であることだ。
The trouble is (        ) he is ill.

(4)私たちは彼が死んでいるという事実を否定できない。
We can't deny the fact (        ) he is dead.








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(1)that … the climateを受ける代名詞のthatです。

(2)that … butの前の文内容を受ける代名詞のthatです。

(3)that … 名詞節を作る接続詞のthatです。

(4)that … 同格節を作る接続詞のthatです。このthat以下は、先行するfactという名詞と同格関係にあります。

 


次に関係代名詞のthatです。関係代名詞としてthatが好んで使われる場合というのがありますので、チェックしておきましょう。

 (空欄補充)   

(1) これは私が今まで読んだ本のなかで一番だ。
This is the best book (        ) I have ever read.

(2) 彼は私がまさに会いたいと長い間思っていた俳優だ。
He is the very actor (        ) I have long wanted to see.

(3) 崖から落ちた人馬は即死した。
The man and the horse (        ) fell over the precipice were killed on the spot.

(4) 彼を知っている人なら一体誰が彼の言うことを信じようか?
Who (        ) knows him believe what he says?

(5) 光るものは必ずしも金ならず(ことわざ)。
All (        ) glitters is not gold.

  

(1)that … 先行詞に最上級がついているときは、関係代名詞はthat。ただし、この文でのthatは省略することも可。

(2)that … 先行詞にthe very「まさにその」がついているときは、関係代名詞はthat。ここもthatは省略可。

(3)that … 人と動物が先行詞のときは、関係代名詞はthatを使う。

(4)that … 疑問詞自体が先行詞のときも、関係代名詞はthatを使う。この文は修辞疑問文でもある。

(5)that … 先行詞がallのときは、関係代名詞としてthatを使う。