第3回 あなどれないandやbutの働き

andやbutは基本的な接続詞です。が、しかし、これらを使った特別な表現もいくつかあるので、以下の例題で学習していきましょう。 また、気をつけなければならないのは、「並列」という約束事です。andやbutの前後は、同じようなものを同じような形で、きれいに並べてください。

例えばA and Bという場合、AとBには、文法的に同じ質のものがきます。「名詞 and 名詞」や「節 and 節」となるわけです。動詞と名詞がandで結ばれるようなことは絶対にありません。 butについても同じことが言えます。また、何か前提となる話があって、 「しかし私はこう思う」とか「しかし現実的にはこうじゃないか」など、話のいちばん大事な部分や結論がbut以下で表現されることが多いことにも注目しましょう。これは、特にリーディングの勉強が本格的に始まると大切になってきます。



  (空欄補充)


(1) (チャイムやノックの音がして)誰だか行って見てきてください。
        Go (         ) see who it is.= Go to see who it is. 
                       
(2) 急ぎなさい。そうすれば間に合いますよ。
    If you Hurry up, you'll be in time.= Hurry up, (       ) you'll be in time.
                       
(3) 彼女は国内でも国外でも有名である。
    She is famous (       ) at home (       ) abroad.
                       
                       
(4) 彼の父は厳しくもあり、やさしくもある。
                       
    His father is (       ) (       ) strict (      ) kind.







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(1) and…「命令文+and」のときのandは「そうすれば」という条件の意味になります。ちなみにorは、「さもなければ」の意味。

(2) and…(1)と同じ用法です。

(3) both, and …both A and Bで、「AもBも両方とも」という意味です。at homeには「在宅して」の意味と「国内で」という意味があります。

(4) at once, and …at once A and Bで、「Aであると同時にB」という意味になります。単独のat onceは「すぐに」の意味です。

 


次はbutについて、もう少し深く学習してみましょう。熟語的表現と特殊な用法を中心に勉強します。




 (空欄補充)
(1) 悪いのはあなたではなく私です。
    It is not you (      ) I that am wrong.

(2) 僕だけでなく君も悪い。     Not only I (  )( ) you are wrong.
(3) トム以外は誰も溺れ死ぬことは無かった。     No one (   ) Tom was drowned to death.
(4) 健康を願わないものはいない。     There is no man ( ) desires health.


(1) but…not A but B「AではなくB」となります。

(2) but, also…not only A but (also) B「AだけでなくBも」これはよく使う表現ですから、必ず頭に入れておいてください。

(3) but…このbutは前置詞で「〜以外」という意味です。

(4) but…このbutは関係代名詞でthat〜notの意味を担います。先行詞に否定語がついているのが特徴です。この例文をまるごと暗記してしまおう。