イギリス留学現地レポート

REPORTER

関西学院大学出身 
海外芸術留学コース2009年卒

ボンマス芸術大学 コスチュームデザイン専攻

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2012年1月

 

留学中の休暇の過ごし方

チェコの面白い建物

こんにちは。 山本です。イギリスで過ごす初めての冬休みでしたが、休み明けに卒論の提出があるので、ヨーロッパらしいクリスマスなどを感じることもなく、卒論に向かう日々でした。
 
前回までは学校の課題など少々専門的なことばかり書いていましたが、今回はひと休みして学校以外の生活について書きたいと思います。私がイギリスに生活していて一番良いなあと感じることは、少しでも休みがあると気軽に旅行に行けることです。日本から行くことに比べれば時間もお金もかかりませんし、こちらではいくらでも宿泊先や移動費を抑えることができます。

憧れの国、チェコへ

チェコの面白い建物内。階段もスゴイ。

私はシアターデザインを勉強しているためか、建物や民族衣装などに興味があって、いつもどこかへ行く時は、あらかじめその国の歴史や衣装などについて調べてから行きます。その方が実際に自分の目で見て触って感じた時に、より深く背景などが理解できるからです。それに私の勉強しているシアターデザインは、どこの国が背景となるのかはわかりません(想像上の世界の場合もあります)。いろいろな国の街並みや建物を写真で見るだけでなく、実際に自分の目で見ることでいつか自分のためになるだろうと思っています。
 
と言っても、私のコースは学校の中でも忙しいコースなので、長い休みでない限りなかなか旅行はできません。それでも、1年生のイースター休暇にはチェコに、2年生のイースター休暇にはモロッコに行ってきました。
 
チェコの面白い建物チェコはもともと「ヤンシュヴァンクマイエル」というチェコ出身のアニメーターの方や「ひなぎく」というチェコ映画が好きなこともあって、文化的に興味深い憧れの国の1つでした。実際に行ってみて、チェコはいろいろな建築様式が入り混ざっている国なので、街中を歩いているだけでとても楽しかったです。
 
もう1つ良かったのが、プラハにはアンティークショップがたくさんあること。私はもともとヴィンテージやアンティークの古着や雑貨などが大好きなので、それらを見て歩くだけでとても楽しかったです。イギリスにも言えることですが、ヨーロッパは古いものを大切にする文化があります。至るところにヴィンテージショップやアンティークショップがあるというのは、私にとってはとても幸せなことです。

モロッコではものに値段がない!

モロッコの市場

2年生のイースターに行ったモロッコは、今まで経験したことのないことばかりで驚きの連続でした。
 
イスラム圏の国を訪れたのは、これが初めて。習慣も違いますし、何よりアジア人の女性は目立つので、街中でじろじろ見られたり、話しかけられたりで最初は慣れるのにとても苦労しました。
 
慣れるのに大変だったことは、モロッコはすべてのものに値段がないこと。タクシーの運賃でさえ、自分たちで交渉をしなくてはならないことです。

かわいいカゴバッグがたくさん。

しかし、私はけっこう楽観的なところがあるので、徐々に慣れ、交渉すら楽しめるようになっていた気がします。
 
私が行ったのは「マラケシュ」というところなのですが、マラケシュは街中の建物がすべてピンク。建物の形も普段見ているものと違い別世界のようでしたが、建築に興味がある私にとってはとても楽しいところでした。

舞台美術の祭典へ

私がPQで一番好きだったラトビアとリトアニアの学生の作品

2年生の夏休みには再びチェコを訪れました。今回は1人で2週間滞在していたので、まるで住んでいるかのように生活していました。
 
今回チェコに行った理由は「PQ」という舞台美術の大きな祭典があったからです。これは全世界から舞台美術(プロの作品もアマチュアの作品も)と、舞台美術家が集まる大きな祭典で、4年に1度プラハで開かれます。私はこの開催期間に合わせてプラハに滞在し、その間にワークショップに参加したりもしました。

ワークショップでは世界中(イタリア、ロシアなど)からのシアターデザインを勉強している学生とも知り合いになれて、とても良い経験ができたと思います。
 
また、いろんな国の学生代表とプロの作品が展示されているのですが、国によって傾向がまったく違っていたり、今まで見たことのないような舞台美術が見られたりと、とても刺激になりました。いつかプロとして参加できる日がくればいいなあと思っています。