ASEANの青年とディスカッションや文化交流
「東南アジア青年の船」に参加した在校生にインタビューをしました!

国際関係学科 3年 / 神奈川県 横浜翠陵中学・高等学校出身

「東南アジア青年の船」とは、どんなプログラムですか?

それぞれの国が抱えている問題を紹介し、それをもとにディスカッションを行い、各国の異文化理解と参加者同士の親交を深める内閣府のプログラムです。 参加者はシンガポールやタイ、マレーシア、フィリピンなど各国から集まった18~30歳くらいの方たちでした。メンバーのバックグランドもさまざま。私と同じような学生もいれば、社会人として働いている方までいました。
 
本来は参加者全員で船に乗って東南アジア各国を巡るプログラムですが、コロナウイルスの影響で約1ヵ月半にわたって週に1度のオンライン開催でした。

具体的にどんな活動がありましたか?

例えば、グループに分かれ、それぞれが「貧困」「健康」「教育」「環境」など異なるテーマについて議論を重ねました。目に見える生活格差がある国では貧困のことをどう捉え、考えているか興味があったので私は「貧困」のグループを希望しました。各国の問題を紹介し合いそれをどう解決しているか、また、どのような解決策があると良いかまで意見交換を行いました。
 
毎回①東南アジアの問題について講義を聞き、②参加者同士で交流を深めるプログラムがあり、③その後にグループワークで「貧困」について考えるといった1日の流れでした。 各国が直面している社会問題を、アジア人としてどのように解決できるかを多様な参加者同士で議論することで、新しい視点を得ることができたのはもちろん、今後の学びに活かせる考え方や情報も得ることができました。

プログラム参加のキッカケは?

担任の秋山先生からの紹介です。プログラムの内容を聞き、私の関心にとても強く結びついていると感じました。
書類審査を通過した後に内閣府職員の方と面接と英語のグループ面接がありました。その際はインドネシアに滞在していたのでオンラインで選考を受けました。

どんな目的でインドネシアに滞在していたんですか?

国際関係学科の授業でインドネシアとインドネシアにとってのイスラム教について調べていました。そこで在日インドネシア企業の方にコンタクトを取り、調査に協力していただけることに。実際に現地に滞在しながらインドネシア語や起業家精神(アントレプレナーシップ)を学び、大学を訪問したこともありました。環境と共生するインドネシアの文化を肌で感じました。タイムリーな経験や思っていることを「東南アジア青年の船」の面接で話すことができました。

もともと海外や国際交流に興味があったんですか?

海外に行ってみたい、異文化に触れたいと思っていました。そこで中学生と高校生の時に学校の海外研修プログラムに参加。それからますます海外への興味が強くなりました。
高校卒業後、アメリカ留学を予定していましたが、コロナウイルスの影響で断念。何か他に留学できる進路はないか、と探していた時にJCFLを見つけました。

海外留学科ではなく国際関係学科を選んだキッカケは?

国際関係学科の担任、秋山先生と出会ったことです。秋山先生の話を聞き、「世界を学ぶってこういうことなんだ」、「私がやりたいことはこれだ」と思いました。英語のほかにフランス語とスペイン語も必修で、さらには選択でインドネシア語やベトナム語を学べる点も魅力に感じました。大学よりも密度の濃いカリキュラムだと感じ、国際関係学科に入学を決めました。

普段JCFLではどんなことを学んでいますか?

国際関係学科では、海外の教科書を使い国際的視点で歴史からSDGsといった、現在の問題まで学びを深めます。入学当初は漠然とした海外への興味が勉強の動機でしたが、日本について学び、世界について学び、両者を比較していくにつれて「自分の歴史観」や「問題解決のために自分にできることは何か」など、自ら考えることが勉強の動機に変わっていきました。

「自分にできること」を“zanmi(ザンミ)”の活動で実践していますよね。

zanmiとは、現地の言葉で「友達」という意味。ハイチ共和国を“応援”する目的で国際関係学科の学生でつくった団体です。学内イベントでハイチのコーヒーを販売し、その売り上げをハイチの子どもたちの教育費や給食費として寄付しています。私たちの活動への想いは、支援を「する側」と「される側」という関係ではなく、「離れた場所にいる友人の力になること」です。

「東南アジア青年の船」を終えての感想は?どんな収穫がありましたか?

このプログラムを終えて、東南アジアで仕事をしてみたいと強く思うようになりました。目標は海外就職。若者の人口も多く、急成長している東南アジアでフレッシュな考えや人々が持つエネルギーに触れたいと考えています。東南アジアと日本のお互いの良い点を共有・交換し、国と国の橋渡しができる仕事に就くことが目標です。どのような形でこの希望が実現できるかはまだ考え中です。

亀山さんにとって、「東南アジア青年の船」は一言で表すとどんな経験でしたか?

まさに“人との出会いがたくさんあったプログラム”でした。普段は出会えないような各国の仲間との意見交換を通して、自分のやりたいことを再確認し、東南アジアの魅力を再発見した貴重な経験になりました。日本人メンバーや日本にいる外国人メンバー、旅行で日本に来たメンバーなど、次は対面でまた会う約束をしています。本当にこのプログラムに参加できて良かったです。