ミドルセックス大学
ダンス学部

群馬県東京農業大学第二高校出身
イギリス・オーストラリア留学コース2017年卒

2019

11.20

【海外留学科卒業生・現地レポート】
イギリスの大学の「ダンス学部」で奮闘中!

海外で働くための異文化理解や、人脈を作りたい ― 正規留学を目指すきっかけに。
そのための準備教育と手厚い留学サポートがJCFL進学の決め手でした。

高校2年生の頃に卒業後の進路を考え始めたときは、日本の芸術系の大学や専門学校への進学を考えていましたが、オープンキャンパスに参加するも、なかなか私が専攻したい学科が見つからずに悩んでいました。そして高校3年になる直前にJCFLのパンフレットをたまたま手に取り、海外留学に興味を持ち始めました。短期留学でなく、正規留学を目指した理由は、将来的に海外で働くために長期間の留学生活で他国の文化や国民性を深く理解することと、海外で将来のためのコネクション作りをするためです。

JCFLの海外留学コースでは短期留学でなく、正規留学(海外大学進学)を目標としています。実際に海外の大学での授業を想定した授業、つまり一般教養クラスはすべて英語で行われ、受け身の授業ではなく自ら進んで学ぶ姿勢を育てます。そのほかにも定期的に開催される講習会や、個人のレベルにあわせた細かいクラス編成、クラス担任制など生徒が留学するためのサポートが充実しているのが何よりも魅了的でした。

JCFLでの、英語で行われる授業中心の毎日はハード。
でも支えてくれる先生方や、志を同じくするクラスメイトとの出会いも財産に。

JCFLで一番力伸ばせたと感じるところは、目標を達成するための忍耐力とセルフマネジメントです。海外大学入学にはIELTSやTOEICのような英語資格試験で大学側が提示したスコアを取得する必要があります。入学志願書を提出する時期に合わせて今自分に何が足りなくて、それを補うにはどうすればよいのかを具体的に考え、効率よく、そして確実に成果アプローチしていくということを、普段の一般教養のクラスを受けながら同時進行で行わなければいけません。各クラスで毎回出される課題はもちろんすべて英語で、エッセイやリーディングを毎日こなすのはとても大変でしたが、1年間続けていると自分がどのように計画し行動すれば良いのかわかり、実際に留学したあともJCFLで培った勉強法がとても役に立っています。また、膨大な英語の課題や生活に直面したときに冷静に自分の状況を分析し、できることから少しずつこなしていくことを学びました。
 
イギリス留学コースの担当をしてくださったウォレン先生にはイギリス文化をはじめ、IELTS対策のライティングやスピーキングの練習に丁寧に付き合ってくださり、授業以外にも時間を割いて指導してくださいました。また、担任の藤原先生には主に進路指導の面でお世話になりました。1年という短い期間で英語資格取得のための勉強やその他の一般教養のクラスの課題、大学調べなどやることが多く時間に追われることばかりでしたが、藤原先生はいつも穏やかに接してくださり、週に一度のホームルームの時間は改めて自分の目標を見直す貴重な時間でした。大学についてわからないことがあったらいつもサポートしてくださったので、今でも2人の先生には感謝しています。
 
私はライティングがとても苦手で1年間苦労していたのですが、学期末の最終の課題でショートエッセイを採点してもらった際、今までで一番良い成績を納めることができ、「一年で一番成長した生徒だ」とお褒めの言葉をいただきました。それを聞いて今まで頑張ってきて本当に良かったと実感しました。
 
JCFLでは個人のレベルに合わせた少人数制のクラスで、みんな海外大学に留学するという同じ目標をもっているので常に助け合い、お互いに切磋琢磨しあってきました。その時にできた友達とは留学後も近況報告をしたり、それぞれ別の国で生活している中で感じたことを話したり、大学卒業後の進路先についての情報交換など、今でも頻繁に連絡を取り合っています。1年と比較的短い期間ですが、お互い大変な授業を乗り越え他国で活躍する姿に励まされる仲間と出会えたのは、やはりJCFLだからこそだと思います。  

クラシック、コンテンポラリーからジャズダンス、バレエ、ヒップホップ ―
多彩な実技や舞台、さらには振付やアカデミックな講義まで、
ダンスに関するすべてをロンドンで学ぶ。

私は現在、ロンドンのミドルセックス大学のダンス学部で勉強しています。もともとクラシックバレエとコンテンポラリーダンスを幼い頃から習っており、将来にはダンスや芸術に携わる仕事がしたいと考えていました。私の大学選びの基準は、「ダンスの実技と座学がバランスよく組み込まれていること」。特に実技の内容にこだわり、「ジャズダンスとコンテンポラリーダンスが学べるところ」でした。
 
私が選んだこのミドルセックス大学では希望していたコンテンポラリーダンスを幅広く学べ、それに加えて振付の授業も必修であったのでこの大学に決めました。またミドルセックス大学はロンドンの中心地にもアクセスがよいため、本場のダンスの観劇、様々なジャンルのダンスを学べる機会が多いことも大学先を選んだ決め手でした。

私が学んでいるダンスパフォーマンスコースはその名の通り、ダンスをさまざまな角度から学んでいきます。ミドルセックス大学ではコンテンポラリーダンスのテクニッククラスが4種類、バレエやジャズダンス、ヒップホップも選択科目で選ぶことができます。
 
実技以外にもダンス解剖学やバレエの歴史などの座学があり、ダンス分析の授業では芸術の定義からアートと社会問題について哲学的なアプローチし、クラス内で議論をします。振付の授業を通して年に数回学校でのパフォーマンスがあり、実際に舞台に立つ機会が得られます。
 
この舞台は学校の施設の一つで、公演当日の運営は生徒が行い、照明や音出しも担当の先生の指導の下行われます。ダンサーとして舞台に立つだけでなく、振付師として、公演の運営側や裏方として舞台全体を学ぶことができるのが大きな特徴です。

1年生の時にデザイン学科の生徒と共同でワークショップを行い、2週間で作品作りをするという機会がありました。薄い布や段ボール、自在に曲げられる板といった様々な素材を使いながらデザイン学科の生徒たちと話し合いながら作品作りに取り組みました。
 
普段は一緒に授業を受けている気の知れたクラスメイトと作品を作りますが、会って間もなく、ダンスに携わってない人にダンスの動きを説明するのは難しく、2週間という限られた期間で満足のいく作品を仕上げるのはとても大変でした。抽象的なイメージを共有するにはどうすればいいのか最初は苦労しましたが、言葉と身体表現をうまく組み合わせることでお互いに感覚を共有することができました。話し合いや素材を使って試行錯誤を重ねていくうちに今まで見えてこなかったアイデアが出てくるようになり、最終日に作品を発砲したときは大きな達成感を得ることができました。

基本的に授業以外は学校公演のリハーサルで忙しくしています。特に公演の予定がないときは次の作品作りのために、美術館や博物館巡りをして常に作品のイメージにつながるものを探しています。学校の授業以外のボランティア公演やフェスティバルに応募してリハーサルや照明デザインなど一からすべて自分たちで作り上げます。

一週間の時間割例と、ある1日の過ごし方

9.30-11.00テクニッククラス1 9.30-11.00テクニッククラス3   9.15-10.45テクニッククラス4 9.30-11.00テクニッククラス2 課題、予習
食料、日用品買い出し
体を休める日
1日
日本料理店でバイト
11.15-12.45テクニッククラス2   11.45-13.15テクニッククラス3   11.15-12.45バレエ
13.30-15.00ダンス分析 13.30-16.00振付 13.30-16.00振付 13.00-14.30テクニッククラス1 13.30-15.00オープンクラス
(他のクラスに飛び入り参加する)
17.00-バレエ 17.00-リハーサル 17.00-リハーサル 15.00-17.30パフォーマンスクラス  
        18.00-23.00日本料理店
バイト
07:45 起床、朝食
08:45 出発
09:30 コンテンポラリーダンス、テクニッククラス
11:15 空き時間:図書館(振付の本を読む、予習、復習など)
12:45 昼食
13:30 振付クラス
17:00 リハーサル
20:00 帰宅
20:15 夕食、お風呂
22:00 リサーチ(ダンスの動画をみてアイデアを練る)
24:00 就寝

ダンサーとしても、総合芸術に携わる一員としても学びを広げている今。
現地に残ること、日本に帰国することの両方を視野に入れながら、
この留学経験を活かしたキャリアを模索中です。

入学してからの2年間はパフォーマンスに焦点を当てて活動してきましたが、これからは視野を広くして、劇場全体の活動、劇場運営やマーケティング、劇場のマネジメント、リハーサルディレクターなどといった様々な役職にも目を向け積極的に取り組んでいきたいです。他にも作品をダンサーとして作り上げるのではなく、衣装や映像といった違う立場からダンスや芸術分野に携わっていけるように常に新しいものに目を向けてチャレンジしていきたいです。
 
海外留学生活が3年目になる今、これまでで変わったと思うところは問題処理能力です。やはり日本とは違って、ロンドンは特にさまざまな文化やまったく別の環境で育ってきた人たちが集まっているところで、そこで生活していると想像していなかったトラブルに遭遇することが多々あります。言語の壁もあり、家族と離れて一人で暮らしているので、最初はだれに頼ればよいか分からず自分一人でどうにかしなければと抱え込んでしまいがちですが、自分の力ではどうすることもできないことはたくさん出てきます。そういったときに恥ずかしがらず周りの人に助けを求める事、コミュニケーションをとることがとても大切になってきます。特に日本人は自分の意見を言うというより、周りの意見を尊重することに重きが置かれていますが、こちらでは意見を言わないと相手に何も通じず、そのことをいいように利用されてしまうことさえあります。最悪の事態が起こる前に、わからないことがあったら必ず聞く、間違っていると思ったら自分の意見をはっきりと言うことを学びました。
 
今年が大学の最終学年で卒業後に向けて準備を進め始めています。現在のところは、芸術劇場やダンスカンパニーで舞台監督、アートマネジメントなどのインターンシップで経験を積み、こちらでの就職活動に役立てたいと考えています。また大学卒業までは体づくりのトレーニングを続けながらヨーロッパ圏内のダンスカンパニーのオーデイションを受けようと思います。イギリスでの就職だけではなく日本での就職も頭に入れています。こちらにいる間はイギリスでの就職活動に専念しますが、イギリスでの留学生活を生かした仕事、通訳やツアーガイドに加え、私が大学で学んできたダンスやアートもすべてつなげられるようにしたいです。特に一つの職種にとらわれず、いろんなチャンスを探しながら取り組んでいきたいと思います。

何にも代えられない正規留学の価値。あなたにもできます。
JCFLは、一歩踏み出すあなたを最大限に応援してくれます。私も応援しています。

海外留学と聞くととてもハードルが高いように思えますが、海外での大学生活は何にも代えられない価値があります。正規留学をすることで現地の文化や国民性について深い知識を得ることができますし、短期留学に比べて期間が格段に長いのでその分自由度も高いです。もちろん大学での勉強や一人での海外生活は想像以上に辛く大変なこともたくさんありますが、その分学びの質も量も十分に得ることができます。
 
また、JCFLでの友人たちは在学中何よりも大きな理解者であり、お互いに励ましあった大切な存在です。国は違えど海外留学という同じ目標をもった仲間として大いに高めあうことができます。JCFLでの1年間もある意味、海外留学の一部のようなものでその一年も含めて海外留学をしてよかったと心から思います。海外での生活、留学に興味を持っている、行ってみたいけどまだ悩んでいる皆さん、まずは一歩踏み出してみてください。JCFLのオープンキャンパスに行ったり、英語の勉強を実用的に始めたり、何でも構いません。そうすることで自分が何をしたいのか見えてくると思います。
 
世界中の人たちとコミュニケーションが取れる素晴らしさ、世界の広さに気が付いたときがあなたの人生が変わる瞬間です。ぜひ夢に向かって頑張ってください。