オーストラリア留学現地レポートREPORTER
沼津市立沼津高等学校出身 スウィンバーン大学 コミュニケーション・デザイン(BA)専攻(3年制) 2008年1月
住宅事情切符の販売機。説明通りにボタンをポンポン押していきます。どの駅も全く同じ販売機です。 オーストラリアではシェアハウスと言って他人と共同で家を借り、暮らす事が一般的です。部屋はインターネットや友達づたいで探します。私はオーストラリア人の女性とシェアをしています。夜は一緒にテレビを見たりお酒を飲んだりしています。いろんなGirl’s Talkをして英語力もアップします(恋愛話や化粧品、ファッションの話など)。現在メルボルンで部屋を探すのはとても難しいです。私の場合初めにインターネットで探し何件か目星を付け、インスペクションといういわゆる物件の下見をしました。そこから気に入った部屋に連絡し、鍵をもらい頭金A$500を払いました。これで入居の手続きは完了です。基本的に家賃は週単位でA$150(=¥15,000なので月¥60,000)払っています。そこにはガス代、電気代、インターネット代も含まれています。 クリスマス
季節の逆転 ご存知の通り南半球にあるオーストラリアは日本とは季節が逆でクリスマスは猛暑です。テレビでサンタの仮装をしながらサーフィンをしている人をよく見ます。オーストラリアではプレゼントやクリスマスカードを友達や家族に送る習慣があるようで私のシェアメイトもプレゼントを沢山買って沢山もらっていました。
よく『日本ではクリスマスは何をするの?』と聞かれますがほぼやる事は同じだけど私たちは仏教徒だから教会には行かないよ~というと『私たちも教会には行かないよ。ターキーとケーキを食べてお酒飲むだけだよ。』と。あまり違いはないようですね。そして26日はBOXING DAYといって日本でいう『年末大処分セール』があります。とにかく安い。有名ブランドの商品が8割引なんて当たり前です。クリスマスよりその日の方が街中は込んでいます。 挨拶
スーパーにて レジに行くと必ずレジの人が”How’s it going?”と笑顔で尋ねてきます。最初は驚きなんと答えて良いのかわかりませんでしたが、今では笑顔でそのまま会話ができるようになりました。とても親近感が湧きます。
ファーストネーム
基本的に名前は年齢に関係なくファーストネームで呼び合います。その為、相手との距離をとても近く感じる事ができ、すぐに打ち解ける事が出来ます。先生ともファーストネームで呼び合うのでなぜか日本よりも話しやすいです。仲のいい先生とはパブに行ったり自分たちの気に入っている本を貸し合ったりと友達のように接しています。
交通機関家からトラムに乗り15分でビーチに着きます!この日は休日で天気もよかったので沢山人が来ていてみんな水着になり肌を焼いていました。私の部屋。広さは8畳くらいで初めからベッド、机、本棚などはありました。一応これでも外は夜の9時です。 切符の種類 基本的に一枚の切符で市内の電車、トラム、バスに乗る事が出来ます。種類はcityとその周辺のゾーン1とそれ以外のゾーン2とにわかれ、一日乗り放題(ゾーン1内$6.20)、2時間乗り放題(ゾーン1内$3.20)というようにゾーンと時間によって値段が異なります。あまりゾーン2には行かないのでいつもゾーン1の2時間10回分のチケットを購入しています。このチケットだと通常で買うチケットより60セント安くなります!でももうすぐチケット代も上がってしまうので今のうちに大量購入しています。時間通りに電車が来ない 日本ではあまりないのですがこちらでは電車はほとんど遅れます。日本では遅延証などが発行されますがそんな事は全くありません。日本では電車は遅れないんだよというとみんな驚きます。まあ、オーストラリア人の人間性が出ていますね。あまり皆さん細かい事を気にしないようです。 グラフィティーグラフィティーの大会。丸一日使ってアーティスト達が自分たちの腕を競い合います。すごくスプレー臭かったけど彼らの技術に圧倒されずっと見ていました。 電車での楽しみの一つが線路沿いの壁一面に描かれたグラフィティーを見る事です。これが面白い事にどの路線でも見られるのです。というのは、メルボルンは世界で2番目にグラフィティーが有名な町でもあります。(ちなみにNo.1はニューヨーク)この間もグラフィティーの大会がビーチであったので行ってきました。猛暑の中、一生懸命スプレーを振って描き上げている姿に感動しました。私もテクニックを盗んで始めようかなと思うくらいグラフィティーって、面白くてかっこいいんです!何にもない壁に世界を作ってしまうアーティスト達。同じスプレー缶を使っているはずなのにチームごとによって全然違う手法で独自の雰囲気をものすごい早さで作り上げていくのはもう、神業としか言いようがありませんね。 マーケット
週末にはメルボルンの様々な場所でマーケットがあります。フリーマーケットのようにいらなくなった洋服や日用品を売ったり地元のアーティストやデザイナーが自分の作品を販売したりなど形式は様々です。中でも私のお気に入りはRose Street Artist marketです!他のマーケットとの違いはなんと言っても個性的なアーティストとデザイナーがほとんど!あまり周りの人が持っていない物を買いたいならここ!という感じです。
やはり私たちもアートデザインの勉強をしているので『どうやって作ったの?』『材料は何?』などと聞いたりして話もとっても弾みます!お店の人もお客さんもとってもオシャレな人達ばかり!!たまにお店の人から『その靴どこで買ったの?』と聞かれる事もあります。とにかく言葉の壁を超えてアートデザインを愛する人達ばかりが集まっている場所なので楽しいし勉強にもなり刺激も受けます!私のメルボルンの大好きな場所の1つです! 2008年3月
デザインの勉強Photographyの作品。写真をそのまま出す人や配置などを決めたり修正したりと人それぞれ違ったやり方で仕上げていました。 ついに先月の末からセメスター(学期)が開始しました!!セメスターでは常に4つのサブジェクトを同時に進行していきます。2つは自分の分野のサブジェクト(私の場合はcommunication design専攻)、あとの2つはすべてのデザイン学生(Product, industrial, multimedia, Film & Televisionの各専攻)がやらなくてはいけないサブジェクトです。前回のセメスターでは、自分の分野のサブジェクトは『Form & structure』(InDesignというレイアウトソフトの使い方)と『Photography』(写真の撮り方、カメラの使い方)、残りの2つのサブジェクトは『Method of Investigation』(リサーチ方法をリサーチするグループワーク)と『Design Studio』(アイデア発展)でした。メインのサブジェクトは主にソフトウェアの使い方の学習なので、コンセプチュアルなことはあまりできません。 それでも、その中で提出する作品のコンセプトを決め、アイデアを発展してワークブック(作品過程をA3の本にまとめる)を充実させると、良いスコアがもらえます! クラスメイトや友だちに助けられてInDesignの授業の作品過程。作品同様、WorkBook作りもとても重要です! 『Method of Investigation』の授業では、まず3人のグループを作り、リサーチにはどんな方法があるかを調べ、実際にやってみましょうという内容でした。毎回最後にPowerPointというPCソフトを使って15分間のプレゼンテーションをします。やはり沢山のオーストラリア人の前で話すのは大変です!でも、簡単な英語で質問してくれるので答えやすいですし、英語に詰まった時でもこちらが何を言いたいか推測して「こう言う事かな?」と言い直してくれるのでやりやすいです!エッセイの提出もあるのですが、学校には留学生の為に文法を直してくれる英語の先生がいるので、助けを借りることができます。でも、セメスターの終盤に差し掛かると予約がなかなか取れないので、そういう場合はオーストラリア人の友達に見てもらったりしています。『Design Studio』の授業では、アイデアを無限に発展させるというかなりコンセプチュアルなことをしました。まず、言葉を選び、それに関連する場所を校舎内で探します。それをビジュアル的に発展させ・・・と、この後もかなり発展させましたが、最終的にはまた校舎に戻ってきて、自分が場所と空間をどのように操作したかをA3のワークブックと映像とFlip book(パラパラ漫画のようなもの)にして提出するというものでした。パソコンを使う以外の実験もできて楽しかったです!(ちなみにこのサブジェクトで私は100%というスコアをとりました!) Summer course朝の6時の空。オーストラリアって空が広くて色が本当にキレイなんですよ! 今年の夏休み(日本では冬休みですね)は夏の授業を取りました。普段は12週間で終わらせるプロジェクトを6週間で終わらせなくてはいけないのでかなり大変でした。私が今回取ったサブジェクトは『Managing Design』で、メルボルンを2030年までにどう発展させるかというテーマで政府が実際に行っているプロジェクト‘Melbourne2030’に提案書を出すという内容でした。デザインのアイデアから、それぞれの過程にかかる時間、使う材料や素材の調査、コストなどをまとめ、最終的にプレゼンテーションをするというかなり過酷なサブジェクトでした。でも、実際にデザインというものがどのような過程で世に出て行くのかが理解できたので、将来の為にもとても役立つ授業でした。 Road trip月とオペラハウス。もの凄く快晴で月が奇麗だったので、何となく白い月と白いオペラハウスがドラマチックに見えて仕方ありませんでした。あの日にしか見れなかった芸術作品。 そんなSummer courseが終わり、今回のセメスターが始まるまでに10日間のお休みがあったので、Sydneyに住んでいる友達(海外芸術大学留学科で一緒に勉強していた宮崎さん)と1年前から計画していた‘車で東海岸を走ろう!旅行’に行ってきました!ゴールドコーストで待ち合わせをして、1,000km以上は車で走りました!車での寝泊まりや路上でご飯を作るなど(始めから低予算のつもりでしたので)、普段の生活ではできない事ばかりできて本当に楽しかったです!彼女はSydneyのグラフィックデザインの学校に行っているので、どんな勉強をしているのかや将来についてなどビーチでイケメンサーファーを眺めながら熱く語りました。オーストラリアのいい点はすぐにリゾート旅行にいける所です!また激安の飛行機チケットも手に入れやすく、海外芸術大学留学科で一緒に学んで今はオーストラリア各所(ブリスベン、ニューキャッスル、シドニーなど)で勉強している友達にも会いに行けるので嬉しいです! 先月も一人、来月もニューキャッスルから2人、メルボルンに遊びにきてくれるので嬉しいです! 2008年8月
新居!新居のリビングです。最近TVを購入し、赤いソファの向かいに置きました。皆で夕飯の後にBBCのPLANET EARTHを鑑賞するのが日課になりました。 つい先日、1年半住んだアパートからシェアハウスに引越しました!今回はNorth Fitzroyという街に来たのですがここにはオシャレなカフェや服屋がたくさんありとても雰囲気のいい場所です。家の周りにはスーパーマーケット、郵便局、ガソリンスタンド、トラムストップ、公園があり、非常に便も空気もいいです。そしてなにより色んな国のレストランが徒歩圏内で行けるというのが最大の魅力です!中華、モロッコ、ネパール、アラビアンなどバラエティーに富んでます。Takeawayができるので、ご飯を作るのが面倒な日はプラスティックボックスを持っていき、10分待つと温かい美味しい料理が入ったボックスを渡してくれます。なぜか女性が買いに行くと男性より安くしてくれるという事なので本当かどうか確かめたら確かに同じ量なのにハウスメイトの男の子より私が行った方が安くなりました。そういう点で女は得ですよね! マーケットヴィクトリアマーケットにて。このおじさんの服のように雰囲気もにぎやかです(笑)! メルボルンにはマーケットが本当にたくさんあります。それは毎日開催されるものもあれば週に1回、月に1回、もしくは年に1回というように様々です。今回は毎日開催されているメルボルンで最も有名なヴィクトリアマーケットとデザイナーズマーケットを紹介します。まずヴィクトリアマーケットは基本的に毎日開催されていますが、平日は朝早くから始まり午後の3時に閉まってしまいます。土曜、日曜に行くと5時までやっているので週末に行く事が多いです。何が見物というとまず規模が大きい!たまに自分がどこにいるか分からなくなる程広く、その中にはお肉屋さん、魚屋さん、八百屋さん(もちろんどこも新鮮なものしか売っていません!)といった食べ物系から服や靴、オーガニックの化粧品といった雑貨まで売っていて、いつ行っても人が沢山いて賑わっています。 次はデザインマーケットです。年に1回、メルボルンシティーの中心にあるフェデレーションスクエアで開催されます。メルボルンで活躍しているデザイナーやアーティストが自分たちの作品を直接ブースで売ります。値段は少し高めなので買えませんが見て回るだけで楽しい気分になりますし、いろんなインスピレーションが湧いてきます!自分も近い将来ここに出店したいです!! スノーボードMt.Hothamにて。リフトからの眺めです!冬だ!雪だ!スノボーだ! 日本とオーストラリアは季節が逆なのでこの季節メルボルンはとっても寒いです!!ということでハウスメイトとスノーボードをエンジョイしてきました!!メルボルンから車で5時間程の所にあるHothamという山に行き、日帰りでしたが思う存分滑りました!日本に比べると雪の質は少し落ちますが、色んなコースがあるので十分に楽しめます!私たちは前日の夜にメルボルンを出てMt.Hothamの麓にある格安コテージで夜を過ごし、朝早く起きて1時間かけて車で山を登りガンガン滑りました!もちろん次の日は筋肉痛で体が痛かったのですが、今シーズンにもう一回くらい行きたいです! 2008年10月
Fitzroy - MelbourneNorthcoteのお祭りに可愛いトラムが!オシャレな雰囲気が漂っています。 PrahranからFitzroyというメルボルンでもヒッピーの生息地として有名な街に引越して、早2ヶ月。だいぶこの街にも慣れてきて、私自身もヒッピーになりつつあります。Fitzroyはメルボルンの中心街から歩いて行ける距離でもありますが、Burnswick streetというメインストリートにトラムが走っているため、トラムでの移動が一番便利だと言われています。主にBurnswick st.はオシャレな洋服屋さんやカフェ、雑貨屋そしてパブなどがあります。かつては沢山のアーティスト、俳優、ミュージシャンが住んでいたのですがここ数年で物価が上昇してしまったため、今はFitzroyの街と逆方向に15分程トラムで行ったところにあるNorthcoteという街にぞろぞろと移住しているそうです。 Northcote - MelbourneNorthcoteの丘からの眺め。cityがバッチリ見れます。 実は私の住んでいる家からNorthcoteまでは歩いて15分ほど。よく散歩に行くのですが行く度に新しいお店ができていて、歩いている人もオシャレな人達が増えて来ています。少し前にNorthcoteのメインストリートのHigh streetにてお祭りがあったので行ってきました!さすがは日曜日、人でごった返してましたがみんなビール片手(本当は道でビールを飲むのは禁止でしたが。。)にわいわいと音楽を聴きながら楽しんでました!!あとNorthcoteは高台にあるのでcityの景色がキレイに見えます。 Noosa -QeendslandNoosaのメインビーチ街。観光客で賑わっています! 後期のセメスターが始まってから6週間が過ぎ、ミドルホリデーという1週間の休みがありました。その休みを使って真冬の寒いメルボルンからトロピカルなクイーンズランドの『ヌーサ』という観光地に行ってきました。友達の知り合いが旅行でしばらく家を空けるので無料で家を貸してくれるということになり、『タダだし温かいし海があるし。。行くしかない。』ということで、メルボルン空港からサンシャインコースト空港まで飛行機で約2時間半。そこはまさに初夏の気持ちの良い風で私たちを出迎えてくれました。空港から車で約30分程、今回家を貸してくれるtoniが住んでいるEumundiという街に着きました。とても小さな田舎町ですが、緑がとても多く空気が本当に美味しい。街の外れにぽつんと私立校があるのですが、そこは現オーストラリア首相のケビンが通っていたそうです。地図を見ながらやっとこさ家に着くと広い広い。敷地が広い。ベランダが家の中の面積より広い。天井も高い。窓を空けると家全体に涼しい風が吹いて扇風機いらずでした。 キッチンに大きな出窓がありそこからは大きな池が見えて睡蓮がたくさん浮かんでいてまるでモネの絵のようでした。朝はベランダにヨガマットをひきヨガをしたあと飼っているニワトリに餌をあげて卵をもらい、モネの池を見ながら朝食をとり『今日は何をしようかなあ』とのんびり考え夜はご飯を食べながら映画鑑賞、ワインを飲んでちょっと宿題が気になり夜風に当たりながら課題をする。本当にリラックスした毎日が送れました。と同時に自然からデザインのインスパイヤーをたくさん受け、学校の勉強のモチベーションもあがり充実したホリデーになりました。 OZまめ知識知り合いのToniの家。典型的なクイーンズランダーです。 亜熱帯地域に位置するクイーンズランド州は10月から5月まで、7ヶ月程夏日が続きます。その為家が湿気で腐るのを防ぐ為と涼しい空気を維持する為に家が弥生時代の『高床式倉庫』のようになっていて家の1階部分の下に風が通るスペースがあります。そしてほとんどの家にはプールが付いています。このような家を『クイーンズランダー』と呼んでいます。基本的にブリスベン辺りに多く見られますがその昔アイルランドやイギリスからの移住者が熱さを防ぐ為の知恵をとして作られたと言われています。 |