フランス留学現地レポート

REPORTER

神奈川県立藤沢西高校出身 
アジア・ヨーロッパ言語科英語+フランス語専攻2007年卒

ストラスブール・マルク・ブロック大学(1年制)

BACKNUMBER

2007年5月

 

フランス人学生と同じ寮で生活!

寮でフランス人の友達が作ってくれたクレープ。本場の味?かな。

早1ヶ月が経ち、こっちの生活に段々慣れてきました。 私のいる学生寮は本当はパリに通う大学生の為の寮で同じ部屋に3人、フランスの女子大生の子たちがいて最初ビックリしました!語学学校の寮だと思っていたので・・。でもみんな親切な上、喋ってると会話の勉強にもなって、この寮に入れて良かったなぁって思います。部屋は台所と居間が共同で、一人部屋はそれぞれあるのでアパートをシェアしてる感じと変わらない気がします。1日遅れて、日本人の人が入ってきて、その人は1ヶ月だけだったのでもう退寮しちゃったんですけど安いスーパーを求めてスーパーめぐりをしたり、フランス滞在の先輩なのでフランスの生活に関する細かいコトを教えてもらえて、とても助かりました!
 
寮のある場所はちょうどパリとの境目にあるところで、ぎりぎりパリではありません。ちょっと歩くと、アラブ人街っぽくなったり大きな中華街があったりします。寮の近くにも中国風の家があり、私の部屋の窓からも見えるんです。週末になると中国音楽が聞こえてきたりして「ここってヨーロッパだっけ?」って気分になってきますが、そんな少し不思議な雰囲気も面白くて良い感じです。

学校の様子

仲良しのクラスメート

語学学校は大手ということもあり、Alliance francais を選びました。学校は私の初日の手続きミスで(受付の人の言ってることが聞き取れなかったんです・・)、週5回のintensiveではなく、週3回のextensiveの授業を受けています。 気付いた時は「しまった!!やっちゃった!」って思ったんですけど、担任の先生がとてもいい先生で授業も分かりやすいし、クラスの雰囲気も良く、クラスメートとも仲良くなっちゃったし、別に授業内容も問題ないのでクラス変更をすることもなくそのままにしてます。まぁ結果オーライって事で。。 ちなみにクラスで日本人は意外なコトに私1人でした。
 
intensiveとextensiveの授業内容の違いは、intensiveは比較的文法が多くなるみたいです。先生にもよって違うみたいですが・・。extensiveは週3のせいか、仕事と両立して来ている人が多いように感じます。あと普通の奥さんとかも来てます。

昔の人は手洗いだったんだよなぁ、とか考えながら洗濯してます

授業の様子です。国籍もバックグラウンドも色々

普段の生活はというと、週末はちょくちょくパリ内を探検してます。でも洗濯物もたまってるのでヒマをみてやっつけます。コインランドリーは3.5ユーロと高いので、すべて手洗いです。洗濯板持ってくれば良かった。
 
今年はまだ4月なのに「もう夏がやってきた!」と新聞に書かれるくらい暖かく(というより暑い)、もともと乾燥してるフランスでは本当にすぐ乾きます。最近は朝市で買った野菜で色々料理を試す余裕もやっと出てきました!でも滞在許可証の申請も早くしないといけないので、気が抜けません(>_<) 

初めてフランスの美容院へ!

【上】先生と。「私が写真になって日本へ行くのね!」と快くOKしてくれました。
【下】のみの市のキーホルダー屋さんでステッカーを物色中。パリの街歩きは楽しいです。

そして、フランスの美容院も体験してきました。めちゃくちゃ不安だったので前日の夜に紙に絵と仏文を描いていきました。美容院の場所はマレ地区に決めて、現地で2つの美容院に絞ったのですが料金表を見てみると、シャンプー&カット&ブローで一つは48ユーロ、もう一つは25ユーロ。この場合安いのも考えものですが、そっこー25ユーロの方に決定。マダム二人が経営してる美容院で、平日のせいかお客は誰もいませんでした。
 
おずおずと中に入ると、ヒマそうにしているマダムに「こんにちは。なにか?」と訊かれたので、「髪切ってほしいんですけど~・・」と言って昨日描いた紙を渡しました。するとフンフンと見て、「D'accord!(分かった!)」と言い、私をシャンプー台の方にうながしました。ここで全部の流れを説明するには長くなるので省略しますが、なんというかすごい早かったです。30分くらいだったと思います。バッサバッサと切っていくマダムのハサミさばきには迷いがなく、途中で「C'est bien.」と呟いていました。結果は見事なおかっぱヘアー。でも確かに私の絵とそっくり! それに別に変というわけでもないのでお礼を言い、チップを渡して帰りました。
 
寮の同室の子たちの感想はというと、日本の人は「でも確かに再現力はあるよなぁ」と感心し、フランスの子は「C'est jolie!(可愛いよ!)」と言ってくれましたが、私が「でもちょっと小学生みたいじゃない?」と苦笑いしながら聞くと、「少しね。」と言っていました。やっぱり。でもみんな良い経験です。今の髪型も手間がかからないし、なにより涼しくなって良好です。
 
1ヶ月前の来た当初に比べたら、段々聞き取りが出来るようにはなってきたかな~って思います。本当に少しずつだけど・・(^^; 自分の思ってることが上手く伝わった時ってすっごい嬉しいから、これからもどんどん喋れるようになりたいです。

2007年7月

 

パリから引越し

私の部屋です

6月はアリアンス・フランセーズ(語学学校)での受講も最後の月となり、ストラスブールへの引越しをしなければならない、なんだか落ち着かない月でした。
 
3ヶ月で増えたものは多く、段ボール4箱。郵便局では送料込みの箱が売っています。私はそれと近所のスーパーでも貰ってきました。寮を出る際には綺麗に掃除をしなければなりません。最後に寮の人に部屋のチェックをしてもらいます。部屋をじっくり見られ、シーツはちゃんと洗濯機にかけたか?などの質問を受けて、ちょっと緊張しながらも無事終了!すっかり忘れていた敷金もちゃんと戻ってきました。仲良くなった寮の子達やクラスメイト、先生との別れは淋しいけど、ちゃんとお別れを言って次の町へ出発です。

ストラスブール

寮の近くにある橋から見える大聖堂の写真

6月からTGV(高速鉄道)も開通し、パリから2時間20分。寮の子たちにもアリアンス・フランセーズのクラスメイトにもストラスブールに行く、と言うと皆口をそろえて「ストラスブール!きれいな町だよ!」言います。実際、本当にきれいな町です。フランスの北東に位置して、ドイツとの国境近くにあり、歴史上でもドイツ領になったことのあるこの町は本当にドイツ色の強いところで、違う国に来たような印象を最初受けました。
 
2泊、ホテルに泊まって、やっと入寮。7月中は夏期講座を受ける間、私が入る寮は前の寮と同じく大学寮です。夏だけ留学生に部屋を貸しています。台所、シャワー、トイレは共同なのがちょっと不便ですが、部屋には小さい冷蔵庫もあるし、寮の前には路面電車(tram)が走り、裏には学生食堂があります。店のお姉さんが優しくって、ご飯も美味しいし、ボリュームもあるので私はかなり満足!学生だったら2,75ユーロで利用できます。寮の雰囲気は、団体で来ている学生が多いせいか賑やか。学校も同じ感じです。
 
学校はストラスブール・マルク・ブロック大学内の語学学校・IIEFというところです。夏期講座中は学校が色々なイベントを組みます。町の観光から、欧州議会の見学、アルザス名物のタルト・フランベをレストランに食べに行くツアー。参加はどれも自由で、私は香港の大学生の子達に誘われて、バスで一時間半程の山の上にある城の見学ツアーに行きました。
 
ストラスブールはコウノトリがいるというのは知っていたけど、バスで城に向かう途中でコウノトリの巣が見えたのにはビックリ。コウノトリ・パークなんてのもあったりして、多くのコウノトリが木の上に止まっている光景なんて生まれて初めて見ました!

不便もあるけれど美しい街です

6月21日(フランスの夏至にあたる)、fete de la musiqueという国全体の音楽祭の様子です。(町中から色んなジャンルの音楽が聞こえてくるんですよ!)

困ったのは送った荷物です。もう届いている頃だと思い、寮の受付で尋ねてみると、荷物は寮には届かなく、局留めになるとの事。4箱も送ったのにそんなー!と思ってもどうしようもありません。郵便局は200mほど先にあり、窓口の人に心配されながら、重い段ボール箱を抱えて、寮との往復を繰り返しました…。
 
パリに比べるとストラスブールはちょっと不便。しかも来てからというもの、 天気がコロコロ変わり、ものすごい通り雨に降られることもしばしば。やっと太陽が長く顔を出すようになってきたけど、来てからは7月だというのに肌寒い日が続きました。でも町並みがとても綺麗で、全体の雰囲気も落ち着いていて、有名な木組みの家々は写真で見るよりもずっと可愛い!まだまだ全然散策し足りていないので、これからもっとこの町を知っていきたいです。

2007年10月

 

学校の授業

入学する前から諸手続きでお世話になっていた学校の事務のナディアさんです!とても感じが良い方で、入学した今も事務関係でお世話になっています。

新学期が始まりました! 9月に入ってからストラスブールはぐんぐん寒くなってきています…。
 
私の通うストラスブール・マルク・ブロック大学の語学学校IIEFの新学期は9月の第2月曜日からのスタート!初日にあったクラス分けテスト(聞き取り、筆記)で失敗した…って気がしたのですがなんとかレベルアップでき、 まだ授業開始から日が浅いのですが、クラスメイトとも仲良くなってきました(^^) 夏期講習時にあったイベントのような雰囲気はなくなり、全体的に落ち着いてるな~というのを感じます。
 
私のクラスは全てのクラスの中で言うと、中の上くらいのレベル。クラスの人数は15人程で、日本人はこちらで働いている男性が1人です。授業は、筆記、口述、発音、そして選択授業が2つです。この選択授業(講義?)はまだ受けてないのですが、国際関係、文学、地政学、哲学、英語翻訳、フランスにおける言語の多様性・・・などの9項目の中から2つ自由に選べます。これは後々テストにも関わってくるので、自由とは言っても重要です(^-^; 筆記と口述の授業は、表現力と理解力をつける授業でそれぞれ分かれています。特に表現力の方は、とにかく自分の考えを論理的に発表できるようにさせることに重点を置いているので、今フランス語を勉強している方はぜひ、日記をフランス語で書いたりして少しずつ文章を組み立てる力をつけると絶対良いと思います!
 
夏期講習の時にいた人達はほとんど自国に帰ってしまったのですが、友達になったイスラエルの大学生の男の子達は2人ほど残っていて久し振りの再会をしました。でも彼らはどうも夏休みに相当力をつけたらしく、私を追い越して上級クラスに入っていて少しくやしかったです。笑

家探し

私の部屋です。ベッド側から撮ったもので、扉のすぐ横に机があって、右側が台所なのが分かると思います。小さいけど、一人で住む分には問題ないです♪

前のレポートでも書いた通り、寮は夏期講座の間だけで、次の住居先を探さなくてはなりませんでした。学生生協で学生寮を探すという方法もあったのですが、寮続きだった私はステュディオが良かったので、路上で配布している物件情報の雑誌や不動産屋の窓に貼ってある広告、いたるところに貼ってある掲示広告を見かけるたびにチェックしたりしました。
 
その中で私が一番力を入れたのはネット上の物件情報サイトでした。ですが気に入った物件があって連絡してみると、もう決まってしまったという返答ばかり。部屋を探すのは体力、気力を使うっていうけど本当だと思います。かなり疲れました。あんまり学生には親身になってくれない、なんて本に書いてあるから不安だらけでした。手頃な物件を張り出してあった不動産屋さんに直接出向くと、やっぱり「保証人はフランスにいますか?」とか聞かれたりして、「あーダメかもな」って思ったのですが、ちゃんと書類を揃えれば大丈夫ということになって一安心!普通だったら保証金(敷金)は家賃の最大2ヶ月分しか要求されないのですが、私の場合は保証人がフランスにいないという事で、3ヶ月分だったりするのは仕方ないです。
 
部屋の家賃は月390ユーロ(管理費込み)。最初は家賃の相場なんてサッパリ分からなかった私でも、いろんな物件の情報を見ているうちになんとなく分かってきます。交通、買い物の便、広さ、家具の充実具合など。私の部屋は12㎡とかなり狭いほうなのですが、家具も揃っているし、アパート内に洗濯機と乾燥機が備え付けられてあり、交通も買い物もかなり便利。狭くても他の条件が良ければそれなりの値になるみたいです。もちろんパリに比べたらかなり安いんですけどね(^^; あと学生ビザを持っている人はAllocation(住宅手当)を申請できます。私も申請しに行ったのですが、滞在許可証が出来ていないので、正式にはまだだけど、最大で200ユーロ支給されるらしいので、これはかなり有難いシステム。早く欲しいです(>_<)

生活のあれこれ

ある日の学食です。内容はというと、かなりがっつり食べられますよ。丸いパイ型の食べ物は、キッシュと呼ばれるもので、卵とクリームのベースにベーコンやチーズが入っています。私は最近、果物とかは持ち帰ってデザート費を浮かせています(^-^)

部屋が決まって一息ついたといっても、トラブルはやっぱり起きます。まず、お湯がでない!すぐ報告。その日中には直してもらったんですけど、水廻りは注意が必要だと実感。その後は、この間起きたアパートの原因不明の停電でした。突然電灯とテレビが切れて、ビックリして部屋から出ると、他の住人もワラワラ出てきて「ここにはこんなに人が住んでたのか!」なんてちょっと感動。でも9月に入ってからは結構色んな人に会います。バカンスが終わったからかな…? 隣の隣の部屋の人とも何回か顔を合わせるようになったし、新しく入居してきたらしい中国(多分)の女の子とも話しました。(乾燥機の使い方を聞かれました)
 
そうそう、夏休みの間にアリアンス・フランセーズ・パリにいた時にクラスメイトだったドイツの奥さんに「手紙を送ってね!」と言われていたので絵葉書を送ったら、返事の手紙が来ました!色んな人と出会っても別れてそれっきりだったりするのがほとんどだけど、こんな風に関係が続くのはとっても嬉しいです。
 
キャンパス内にある図書館も利用できるようになったので、どんどん利用して次回のレポートではもっと詳しい役立つ情報が書ければと思います☆

2007年12月

 

ストラスブールの冬

ストラスブールの町のイルミネーション。さりげなく奥にいる女の人2人がサンタ帽子かぶってます(^^) (最近、サンタさんの帽子かぶってる人は老若男女問わず町にたくさんいるんですよ!

早いものでもう12月です!ストラスブールは10度以上になることはなくなり、11月中旬にはわずかですが雪も降りました。(去年よりも1ヶ月早かったらしいです)
 
そして冬になると日もどんどん短くなり、夏には最高夜10時くらいにならないと真っ暗にならなかったのが、今は夕方5時頃には日没です。そして朝も8時を回らないと日が出ず、私の部屋はアパートの中でも太陽の光が直接入ってこない場所に位置しているので、カーテンを閉めていると7時頃に起きたくても全く気が付きません…。これは困るので、目覚まし時計を購入。なかなかうるさいので、お隣さんや上の人に迷惑掛けていないか心配です。。そんなこんなで冬になると色々億劫になったりしますけど、もちろん良い事もあります。例えば街のイルミネーションだったり、ストラスブールの運河に渡来してきた白鳥が見えたり。
 
そして不思議と食べ物も色々美味しくなってくる季節でもあります。前置きが長くなりましたが、今回のレポートのテーマは食べ物紹介~タルトフランベとシュークルート編~です!

タルトフランベとシュークルート

タルトフランベ。これはお店で頼んだものなんですけど、タルトフランべはお店によって、持ち帰りができるところもあります(^-^)

旅行だったら、「その土地の特産物をぜひ食べなきゃ!」って思うのですが、腰を据えてしまうと、どうも先延ばしにしがちです。この2つはストラスブール、というかアルザス地方の有名な料理。確かタルトフランべは10月中旬に食べたのですが、その前に食べていない事をクラスメイトに言うと、「え~!まだ食べてないの!??」なんて驚かれてしまうほど、ストラスブールといったらタルトフランベ食べよう!という感じです。
 
タルト、なんて聞くと、お菓子のイメージが私は真っ先に浮かんでいました。でも実際は薄焼きのピザに似ていて、写真は1番一般的なタルトフランベです。薄いパン生地に生クリームとフロマージュ・ブランに玉ねぎとベーコンをのせたシンプルなもので、味付けもピザよりさっぱりしているかも。それとかすかに甘い…?これはフロマージュ・ブラン(fromage blanc)のせいな気がします。このチーズは(別に甘くはないのですけど)牛乳を固めただけの柔らかいチーズ。私はこのチーズも最初スーパーで名前を見た時、fromage(チーズ)blanc(白)で、「白いチーズって…なに?」と味が想像できなかったのですが、食べてみた感じはチーズケーキによく使うクリームチーズがもっとヨーグルトっぽくなった味です。ジャムにも合います。タルトフランベは他にもバリエーションが色々あって、リンゴやチョコレートをのせたデザートフランベもあり、これも美味しい!

シュークルートの写真です。

そしてシュークルート。
 
ストラスブールはドイツの影響が強い、という事は前のレポートで既にお話ししたのですが、この地方の食べ物というのもドイツやオーストリアといった国と共通するものが多いんですよね。シュークルートもその1つで、名前はchoucroute(chouはキャベツ、 crouteは皮、層皮といった意味)とフランス語ですが、ドイツではザウアークラウトといって、こちらの名前の方が日本では知られています。東欧や北欧の国、フランス国内の他の町でも食べられているらしいのですが、「フランスだったらアルザス」というのが一般的なイメージみたいです。 で、これは何かというと、キャベツの塩漬け。酸っぱい。 …正直、私はそれだけ聞いた時は「キャベツの塩漬けねぇ、、」と、申し訳ないことにあまり食欲が湧きませんでした。(漬物は好きなのですが…) でも食わず嫌いは良くありません。
 
そして先日、ついに食べる機会に恵まれました。お店で待っていると、他のテーブルのお客さんも食べているのが目に入ります。なんか思ったより美味しそう!そしてついにギャルソンさんが運んで来てくれたのが横の写真のシュークルートです。
 
ソーセージやハムで隠れてしまってよく見えないかも知れませんが、このキャベツは思ったよりかなりの量がありました。シュークルートは他の食べ物の付け合せにするのが普通で、この組み合わせも「choucroute garnie」と呼ばれていて、 とても一般的。熱々のキャベツの酸味が食欲をそそらせて、ジャガイモにもハム、ソーセージにも合います。種類別のソーセージにマスタードを少し塗って、シュークルートと一緒に食べたり!塩漬けだけど酸っぱいので、好き嫌いが分かれそうですが、たまに食べたくなる味な気がします。この文を書いているだけで、また食べたくなってきました。。日本の酢漬けをイメージしていたので、やっぱり実際に食べてみないと分からないものです。

ワインとチーズ

これはアルザス特有のワイングラスの形で、器の部分がだ円っぽくて、足の部分は緑というのが特徴みたいです。

そういえばこの間、11月の第3木曜日にボジョレーヌーボーが解禁されました。学校でもその日の夜は、ボジョレーヌーボーとチーズが楽しめる企画が催されて、私も参加費を払って、クラスメイトと一緒に行きました。
 
会場の教室の前で名簿チェックの為に並んでいると、受け持ちの先生がコップ片手にやって来て、既にできあがってる雰囲気です。ボジョレーヌーボーは日本でも有名ですし、解禁日はいつもテレビでも取り上げられていたのですが、私は今回が初ボジョレー。教室の中に入るとチーズにパンが沢山用意されて、先生がチーズを取り分けながら説明してくれます。いつも買わないようなチーズをいくつか切り分けてもらって、早速ボジョレーヌーボーと一緒に食べます。
 
初めてのボジョレーヌーボーは…すごい飲みやすい!!これはちょっと意外でした。もっとクセがあるのかと思いきや、爽やかな感じ。人もいっぱい来ていて、違うクラスの人と喋れたり、普段の授業以外の場で先生達が楽しそうなのを見てるのが楽しかったです。

同級生と撮ってみました

さて、フランスには地方ごとにワインやチーズにも特色があって、もちろんアルザスにもワイン街道がありますから、アルザスワインがあり、特産と呼ばれるチーズがあります。でも私はそこらへんの事は全然分かりませんでした。
10月頃にスーパーで買い物をしていた時のことです。フランスのスーパーのチーズの豊富さはもちろん日本の比ではありません。しかもチーズは好きだけど、詳しくないからいつも手探りで食べやすそうなのを選んでチャレンジしていました。その日も新しいチーズを試してみたくて、前に他のお客さんがレジに出していたオレンジ色の表面に包まれたチーズがなんとなく美味しそうな感じがしたので、記憶を頼りに見つけて、そんな大きくないサイズを買ってみたんです。家に帰ってからちょっと食べてみると、かなり好みの味!これは正解だ、良かった良かった、、なんてそのまま冷蔵庫に入れました。そして少し時間が経ってから冷蔵庫を開けると、なんともいえない匂いが小さな冷蔵庫に充満。「な、なんで??」と思って原因を探ると、それはその日に買ったチーズでした。
 
そして調べてみると、そのチーズこそアルザス特産といわれる「Munster(マンステール)」。その匂いに戸惑う人は少なくないらしいのですが、味はいたってまろやかで、クセも強くありません。どんな匂いか?匂いにも鼻をさすような匂いとか色々ありますよね。私が感じたのは…匂いを強く発するミルキーな納豆の香りです。いや、本当に納豆に通じるものはあります。私は納豆大好きだけど、あれが充満したら少し辛い。でも味は牛乳だっていうせいもあり、とっても食べやすいです。
 
そして、美味しいチーズがあるとワインに合わせたくなってきます。マンステールに合うワインはやっぱりアルザスワイン!「Gewurztraminer(ゲヴェルツトラミネール)」という名前もドイツっぽいワインのそんな高くない小さいボトルを1本買います。このワインもアルザスワインの代表格。アルザスワインの特徴は白が多いところです。そして良い香りがします。。チーズにも良く合うし、料理にも使えます。甘くて美味しいです。お酒がらみの話をもう少しすると、ストラスブール市内にはハイネケンのビール工場があります。ハイネケンはオランダのビールですけど、アルザスビールのKronenbourg(クローネンブルグ)も忘れてはいけません。アルザスはフランスのビール製造の約7割を受け持っているらしいです。

クグロフや日常でのこと

パン屋さんに並ぶクグロフ

最後はおやつの話にします。
 
横の写真で、帽子みたいな食べ物がありますよね?それがkouglof(クグロフ)です。真ん中には穴が空いていて、これもアルザス地方の伝統菓子ですが、ドイツやオーストリア、スイスでも食べられています。見ただけじゃどんな食感なのか分かりません。包丁を入れてみると、外はサックリで中はシットリふんわり!菓子というか菓子パンですね。上にはスライスされたアーモンドがのっていて、中にはレーズンが入っていてほんのり甘いです。これも私、もっとどっしりしているのかと思っていました。全く正反対!飽きがこないし軽いので、どんどんパクパク食べられます。
 
あと最近帰り道につい目がいってしまうのが焼き栗と並んで、ワッフル。
 
砂糖のみだったら、2ユーロで焼きたてほかほかのワッフルが買えます。寒い日には魅力的です。たい焼きに匹敵します。冷え込んだ日の帰り道。散々迷った末にワッフルを買って頬張っていたら、観光客のお姉さんがニコニコしながら「yum-yum!」(←英語の<おいしい!>?)と声を掛けてきたので、こっちもニコッと応えたのですが、よっぽど嬉しそうに食べていたのでしょうか…。また私が住むアパートの前にはプレッツェル屋さんがあって(プレッツェルは紐の結び目みたいな形の焼き菓子)、砂糖をまぶした柔らかいおやつ感覚のプレッツェルは1ユーロしないので時々買います。
 
お菓子にしても、なんにしても私が未体験のものはまだまだ残っていて、 例えばアルザスはフォワ・グラの産地だったりもするのですが、イメージ的に贅沢な気がして手を出していません。。でも最近スーパーで普段食べないようなお惣菜がやたら安く売られているのでそっちをチェックするのも良さそうです。
 
…というわけで本当に食べ物の話のみさせてもらいました(^□^;
 
なんだかアルザスってフランスとドイツの両方が味わえてる気分になりますが、実際、土地自体がフランスになったりドイツになったりした当時の人たちは大変だったと思います。今回のレポートを書いていて思ったのは、そこの土地の食事はそこの歴史、文化、地理まで見えさせてくれるという事です。なので、ただ食欲を満たすだけじゃなくて、知識も蓄えさせよう!…と考えてはいるのですが、食べてる時はただ素直に「美味しい!幸せだ!」としか思い浮かばないものなので、勉強は食後の楽しみにって事で。。でもきっと、これはどこそこの食べ物に似ているかも、とか自分の国の食べ物で似ているものと比べながら食べるのも違う楽しみがありそうで良いですね(^^) 最近はホットワイン(vin chaud)を飲んでいる人がよく目に入ります。ストラスブールはすっかりノエルの雰囲気です。