オーストラリアの雑誌や新聞などで頻繁に取り上げられる日本人が二人います。それは「Tetsuya's」 というレストランのオーナーシェフ和久田哲也さん、そしてファッションデザイナーのAkira Isogawaさんです。
日本ではあまり知られていないこの二人ですが、今や「世界のAkira」「世界のTetsuya's」なのです。
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「Tetsuya's」はシドニーの中心街にあるジャパニーズフレンチのレストラン。高いビルに囲まれたシティーの中の、閑静な一軒家です。2ヶ月先の予約さえ取るのが大変なことで有名なこのお店。すべての人に平等なサービスを心がけていて、有名人が突然ふらっとやって来ても入店することはできません。このレストランは今やシドニーではナンバーワン。
2006年の
The Restaurant Magazine awards で、世界5位のレストランに選ばれたこのTetsuya's。4月11日のシドニーモーニングヘラルドでは、和久田氏のアシスタントのコメントを載せて、地元の英雄の快挙をとりあげました。
アシスタントのビッキーさんが和久田氏に電話で報告した時の様子が次のように書かれています。
"The first thing he said was congratulations - he wanted to make sure all the staff were congratulated. It's the first thing he always does."
(和久田さんが最初に言ったひとことは「おめでとう」でした。彼は自分だけでなく、レストランのスタッフ全員が評価されたということを言いたかったんです。彼はいつもそういう人なんです。)
全く料理界とは縁のなかった和久田さんが、オーストラリアに来たのは英語の勉強のためだったとか。レストランの皿洗いのアルバイトを始めて、そこから10年足らずでシドニーで最も有名なシェフの一人に。今やオーストラリアの誇りでもある存在です。
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もう一人の有名な日本人、アキラ・イソガワさんは、あのニコール・キッドマンを顧客に持つと言われるオーストラリア屈指のファッションデザイナー。今やオーストラリアの美術館に彼の作品が展示されるほど、オーストラリアの代表的なデザイナーです。
アキラさんはワーキングホリデーで渡豪し、ファッションに興味を持ってシドニーのTAFE(専門カレッジ)で服飾を学びました。卒業後、自分のブティックを持ち、初めてパリコレに出展した時には、オーストラリアのデザイナーの快挙として新聞でも大きく取り上げられました。今では毎年パリコレに出展し、世界からの視線も熱い存在です。
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二人に共通して言えること。それはオーストラリアにやって来て、初めて「自分がやりたいこと」を発見していること。今は漠然と留学にあこがれたり、英語が話せるようになったらなぁ・・と思っている人でも、オーストラリアは何かしらのインスピレーションをくれる国のような気がします。
そして、二人が共に「East meets West」(東洋と西洋の融合)という所で成功しているのも面白いと思います。オーストラリアは西洋と東洋の文化が交わる場所。「歴史も伝統もない国」と否定的に捉えられることもありますが、新しい国だからこそ型にはめられずに実現できることがたくさんあります。
また、どっからどう見ても日本人の彼ら。でも、オーストラリアが日本人としてではなく、オーストラリア人として彼らを誇りに思っているのが、私にとっては興味深いところです。彼らのバックグラウンドが日本人かどうかということは全くの問題ではなく、このオーストラリアをベースに頑張っている仲間(Mate)として、国を挙げて応援しているような気がします。
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