いよいよ日本VSオーストラリアが行われましたね!結果は1−3と日本にとってはとても残念な結果になりましたが、オーストラリアにとってはこの上ない喜びとなりました。
何せ32年前に出場した時は1点も取れなかったのですから、ワールドカップで点が取れた!というだけで興奮だったわけです。彼らにとっての1点目のゴールは、日本の先制点に対し引き分けにもってきた1点というより、もうそれだけで十分という1点だったわけです。心理的には、その後プレッシャーのかかった日本に対し、調子に乗ったといっても過言ではありませんでした。
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12日の夜は、いたる所で観戦が行われました。街のパブ、野外スクリーン、カジノなどなど。日本では夜10時キックオフということで、日本との時差が1時間のこちらでは、夜の11時がキックオフ。パブなどでは8時頃から席取りがはじまります。
会場に行けば、それなりにファンがオーストラリアの黄色いユニフォームを着たり、黄色いマフラーをして盛り上がったりしているのですが、街中がワールドカップ一色というわけには、まだどうも行かないようです。私がちょっと覗いたパブでは、オーストラリアのファンたちが、青いユニフォームを着た日本のファンに四方囲まれて居心地悪そうにしている姿がありました。何度かワールドカップに出場して応援に慣れている日本に比べ、オーストラリアはまだまだサッカーの応援に慣れていないという、ある種の戸惑いのようなものを感じました。
日本の報道関係の知り合いがいる知人に聞いたところ、オーストラリアでの盛り上がりを取材しようとカメラがスタンバイしていたようなのですが、期待していたような映像が撮れなくてがっかりしたという話がありました。試合終了後も、30分程度で皆帰ってしまったようです。
確かに日本に比べると大フィーバーという感じはまだまだ。でも、前回お伝えしたように、オーストラリアにとっては、これでも至上最高に盛り上がっている状態なわけです。初めてのことに戸惑いながらも、やっぱり自国のチームの活躍を喜んでいることに、間違いはありません。
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勝利から一夜明けた朝のニュースでは、早速キャスターが興奮した様子で勝利を伝え、12日の夜の各地の様子が放送されました。すこし物足りなさの残るシドニーに比べ、メルボルンのフェデレーションスクエアーはかなりの盛り上がり。勝利の瞬間には小さな花火のようなものまであがっていました。イタリアやギリシャからの移民の多い街なので、サッカーに対する関心がシドニーよりも高いのかもしれません。
それにしても、移民の人たちは、複雑な心境になります。自分の国を応援すべきか、オーストラリアを応援すべきか。私の周りの友人たちに聞くと、今のところうまく両立できているようです。 というのも、出身国とオーストラリアが同じグループに入っていないからでしょう。これから直接対決ということになれば、彼らの心境も変わるかもしれません。
今回不運にも同じグループに入ってしまった日本とオーストラリア。在豪暦が長く、オーストラリア人と結婚して子供もいるような人たちは、どちらを応援するか本気で悩んでいるようでした。
でも、応援するチームが2つあるということは、望みも2つあって良いかもしれませんね。日本とオーストラリア、同じグループでなければ、私も心からオーストラリアを応援できたのに!と思います。
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こんなオーストラリアですが、初戦の勝利で、これからまた少しずつワールドカップ熱は高まっていくと思います。外に出てみると、オーストラリアの勝利を祝福してか、先日紹介したサッカルーズの旗を付けて走る車がちょっとだけ増えたように思います。また旗をつけて走る車に対する人々の視線も熱くなったように思います。あたかも、サッカーを応援することが、すごくカッコイイことのような感じになってきたのかもしれません。
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