Different state has different culture〜州が変われば違う国？〜


1月も半ば過ぎになりましたが、皆さんは今年の目標 (New Year’s Resolutions) を決めましたか？私は今年こそ運転上手になろうと思っています。というのも、こちらでは日常の用事から旅行にいたるまで、車の移動が多いからです。特に旅行は少々距離があっても飛行機よりも車で行ってしまうこともしばしば。日本のように高速道路料金がかかることがない土地も多いですし、道もほとんど混んだりしません。それにガソリン代の方が航空チケット代より断然安くてお得なのです。

さて、先日カリフォルニアの北にあるオレゴン州ポートランドへ行くことになりました。隣の州とはいえポートランドまで一日のドライブでは遠いので、計画の段階で途中のアシュランドで一泊することにします。アシュランドまでは休憩や食事を挟みながら車で北へ7時間程度。シェークスピアフェスティバルやクレーターレイクなど、演劇文化と自然が融合する小さいながらも素晴らしい町で、素敵なBed and Breakfast（宿泊と朝食付きの小さなペンションのようなもの）もたくさんあります。ただ残念ながら冬より夏の観光に向いた町なので、今回は途中滞在と割り切り、ステイ先もBudget Hotel（エコノミークラスの宿）を選択しました。Budget Hotelは車で走ればいくらでも見つかりますし、walk-in（予約なし）でも泊まれますが、インターネットから事前に予約をすると確実かつ割引があって安心です。宿泊後の朝食は地元のレストランでボリューム満点のオムレツやパンケーキを楽しみ、午前中いっぱい町を散歩して過ごしました。

午後からポートランドへ向けてさらに北へ約5時間。ポートランドは近代的なビルが立ち並ぶ都市でありながら、自然や芸術、伝統文化が調和した美しい街で、地ビールやバラの産地としても有名です。到着後はやはりインターネットから予約したモナコホテルにチェックインします。モナコホテルは築100年近い古い建物を改装して作られたBoutique Hotel（ラグジュアルかつパーソナルなサービスを提供する小規模ホテル）で、内装の素晴らしさもさることながら、スタッフのフレンドリーでいて行き届いたサービスが驚くほどに完璧！ロビーではビールとワインのテイスティングサービスもあり、暖炉の前では落ち着いた雰囲気の旅行客がそれぞれのんびりとしたひと時を過ごしていました。
ポートランドは札幌とほぼ同緯度で寒く、滞在中はあいにくのお天気でしたが、まずは楽しみにしていたブロードウェイミュージカル『Color Purple』を観劇します。先日映画を観た時にも思ったのですが、アメリカの観客は笑ったり歓声を上げたりの反応が大きい！ミュージカルやお芝居を観る時には周りの反応に負けないよう（？）事前に作品を読んでおくことが絶対にお勧めです。台詞が少々聞き取れなくても、内容を知っていれば楽しめますからね！ところで観劇後、既に遅い時間でしたがお腹がすいていたので食事も出来るバーへ行くことにしたのですが、うっかり身分証明書をホテルに置いて来てしまいあやうく門前払いに。どんなに歳がいっているように見えても、お酒をオーダーしないと言っても、入口で身分証明書を見せなければ入れてくれないとのこと。店によっても厳重さは違いますが、こういうところは日本よりしっかりしていて感心します。こちらが悪いので取りに帰ってやっと入店させてもらいました。
その後ポートランドではオーガニック野菜たっぷりのお料理を楽しんだり、アンティーク雑貨店を巡ったり、のんびりと観光することが出来ました。また、帰りにはEugeneなど他の町にも立ち寄り、オレゴン州の広さと人の温かさ、町並みや食べ物の素朴さと素晴らしさに感動しました。カリフォルニアにはカリフォルニアの開放的でエネルギッシュな良さがありますので、アメリカは州によって雰囲気や文化が全く異なるというのも頷けます。これまでいくつかアメリカ国内の州や都市を訪れましたが、今回初めて滞在したオレゴン州は、これからぜひまた行ってみたいところ、誰かに勧めたくなるところのひとつとなりました。