We Love Mexican！ 〜みんな大好きメキシカン！〜

11月４日の選挙で、ついに次期アメリカ大統領がオバマ氏に決まりました。皆さんもニュースなどでご覧になりましたか？アメリカ史上初のアフリカ系大統領の誕生になるわけですが、彼は人種をあえて強調しない選挙活動を行ってきました。過去のスピーチでも「白人も、黒人も、ヒスパニックも、アジア人もない。あるのは一つのアメリカだけだ。」と言っていましたし、今回の勝利宣言でも類似の発言がありました。この一つのアメリカを訴えてきたのが功を奏したとも言われています。
ところで、多民族国家として知られるアメリカですが、実は人種の分布には州や地域によって様々特徴があります。大雑把に言えば、都市部には多種多様の人種がいますが、南部はアフリカ系、南西部はヒスパニック系、太平洋沿岸北西部にはアジア人が、それ以外の地域より比較的多くいるという具合です。これにはヨーロッパからの入植、奴隷制度、地理的に近い各国からの移民などの過去の歴史的背景が要因としてあります。アメリカは広く、その地域それぞれの個性や文化があるのです。カリフォルニアとほぼ同じ大きさの日本だって地方によって特徴があるわけですから、考えてみれば当たり前ですね。

カリフォルニア州はメキシコに隣接していることもあり、ヒスパニック系の人たちが非常に多いのが特徴です。そしてメキシコ料理がどこでも食べられます。レストランの3分の1はメキシコ系なのではないかと思うほど！ファーストフードで手軽に食べたり、家で作ったりも出来ますが、なんと言っても家族や友達と外食となると “What are we gonna have?”(何にする？)”“How about Mexican?”(メキシカンはどう？)という流れになることが多いんです。気取らずに食べられて、ボリュームがあって、アットホームなムードが人気の理由でしょう。こちらで主に食べられているメキシコ料理は他の国の料理同様アメリカ流にアレンジされていますが、その気になればラティーノ・コミュニティーで本場のメキシコ料理を楽しむことも出来ます。
皆さんも留学や旅行で機会があったら、ぜひメキシコ料理にトライしてみてください。お勧めは、肉や豆、野菜などをトルティーア（小麦粉で作った皮）で包んだブリート、トルティーアに肉とチーズ、野菜を挟んでグリルしたケサディアス、パリパリのトルティーアボウルに野菜がたっぷり入ったタコサラダなど。前菜にコーントルティーアチップスにチーズをかけたナチョスやチップス＆サルサ（トマトのスパイシーなディップ）、ワカモレ（アボカドのディップ）などを頼んでつまみつつ、おしゃべりしながらオーダーが来るのを待つのもGood!

それにしても日本ではメキシカンはあまり一般的ではない気がします。辛いとかカロリーが高そうといったアンヘルシーなイメージがあるのかな？本当はそれほど辛くもなく、豆類や野菜がたっぷり取れて、美味しくバランスのいい食事だと思うのですが。私は以前留学していたテキサスでも『TEX-MEX(テックス・メックス)』と言われるテキサス流メキシコ料理が大好きでした。東京でも時々アメリカで食べた味が恋しくてメキシコ料理店へ足を運びましたが、メキシカンが恋しいのは米国人も同じらしく、レストランではアメリカからと思われる外国人をよく見かけたのを思い出します。今月は東京の外国人達も、きっとオバマ氏当選の話題に花を咲かせながらメキシコ料理を楽しんだことでしょう。アメリカでメキシカンにトライする前に、まずは国内の穴場スポットのメキシコ料理店を覗いて「プチ異文化体験」してみるのもいいですね。英語を勉強していれば、外国からのお客さんとトークで盛り上がるのも夢ではないかも！