イギリスの芸大の特色
私が在籍したロンドン芸術大学、チェルシーカレッジのファウンデーションコースではたくさんの経験をしました。このカレッジの特色は建築系が強いこと。かなり高い水準を保っています。それだけに図書館には建築系の本や雑誌がずらりと並んでいます。インテリアに興味のある私にとってはうれしいかぎりでした。ロン芸(ロンドン芸術大学)ではそれぞれのカレッジに特徴があって、それぞれの図書館に特色があります。カレッジ・オブ・ファッションはやはりファッション系の本がたくさんありますし、カレッジ・オブ・コミュニケーションには映像、カメラ、コンピューター系の本がたくさんあります。ロンドン中に30以上のカレッジを持つロン芸の図書館をフルに利用できるのは、大きな利点です。
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ファウンデーションコース
ファウンデーションコースでは、まず私たちに選択が与えられました。デザイン系に興味があるのか、マルチか、ファインアートや彫刻に集中したいのか。私はデザイン一本で、ビジュアルコミュニケーション(グラフィック系)、3Dデザイン(ジュエリー、家具、陶芸など)、ファッション、空間デザイン(建築インテリア系)の4つを選びました。始めは各2週間プロジェクトで進んでいきます。クリスマス前には、少しずつ自分の行きたい方向を見極めて、その後の進路に備えます。最終的には3Dデザインに残りました。このエリアはとても自由で、クラスメイトも個性的でよい刺激になると感じました。
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ロンドンでの生活
ロンドンの街はどこも似たような顔を持っています。建築のせいでしょう。レンガ造りのビルがずらりと並び、最近できたガラス張りのビルをいっそうひきたてています。私は自転車通学をしているので、どこへ行くにも景色は一直線に私の目に飛び込んできます。バスや電車とはまた違う視点で、ロンドンを感じています。
50分かけて20インチの小さな自転車で通学してくる私は、カレッジの中ではよく知られていました。学校の中を見渡すと、アジア人はやはり同じ国の人同士でつるみ合いがち。何度もこの話題は友達との間にあがりました。私の親友は香港人とジャマイカ人。お互い励ましあい、励まされ、互いの文化を尊敬し、理解しあっていく。言っているほど、異文化理解は簡単なものではありませんが、違うものを受け入れようとする態度、新しいことを知ろうとする努力で少しずつ国境を越えることができます。
今はジャマイカ人デザイナーとフラットシェア(共同生活)をしています。2人でジュエリーや小物を作ってマーケットに出そうと計画を立てています。このことは、私の幅広い英語でのコミュニケーションスキルの上達にもつながるし、デザイナーを目指す私にはお客さんのニーズを知るうえで大切な経験にもなるということで、大親友が提案してくれました。今は実験段階でリサーチやモデル作りなどをしています。



