英検基礎講座

第11回

準2級 「時制について考えてみよう」

さて今日は、日本語と英語の“時間の捉え方の違い”を考えてみましょう。

問題:次の英文が完成した文章になるように、その文意にそって1〜5を並べ替えなさい。
そして、2番目と4番目にくる最も適切なものを一つずつ選びなさい。

Mike took a part-time job at a cake shop because he wanted to travel to California.However, he (    ) and couldn’t afford to pay for the plane ticket.

1.most of    2.had made    3.he    4.spent    5.the money

 

 

「マイクはカリフォルニアに旅行に行きたかったのでケーキ屋さんでアルバイトをした。しかし、アルバイトで稼いだお金のほとんどを使ってしまったので、飛行機のチケットを買う余裕がなくってしまった。」 というのが全体の意味で、問題は    の部分です。ここで問われてくるのが、“時制の理解”です。

日本語と英語は“時間の考え方”が違います。普段はおおらかな英語の言語ですが、「時間」に関してはとっても繊細なのです。 上の    の和訳を見ると、 「アルバイトで稼いお金のほとんどを使ってしまっ」 日本語では「稼いだ」と「使ってしまった」のように、両方とも“過去”の意味を表す「〜た」で表現しています。しかし英語的に見ると、同じ過去のことなのに、この二つは同じ時制では片付けられないのです。

@アルバイトでお金を稼いだ
※「アルバイトで稼いだお金」をAと比較しやすいように「アルバイトでお金を稼いだ」として変えています。

Aお金をほとんど使ってしまった

よく考えてみると、@の「稼いだ」のほうが時間的に早く起こって、Aの「使ってしまった」のほうが後に起こります。この「時間の差」を英語はしっかり表します。

時間的に古いほう → 過去完了(@)
時間的に新しいほう → 過去形(A)

という理解で1〜5の単語を並べ替えると、

・・・he Aspent most of the money he @had made・・・
                         
※ちなみに、この問題には関係代名詞<目的格>の理解が必要になってきます。

また、このように、過去完了が使用される時は、必ず「いつより前なのか」という“過去の基準点”(=過去形の文もしくは文脈)が表されます。今回の場合は、「he spent the most of the money」が基準点です。「the money he had made」(つまりhe had made the money)はこの基準点より前に起こったので過去完了を使っています。「過去の基準点」がないのに過去完了が単独で使われることはありません。

日本語の感覚で英語の時制を理解しようとすると混乱してしまいます。必ず「英語の時間の捉え方」を考えるようにしましょう。 とういことで、答えは・・・

2番目に来るもの:4.spent
4番目に来るもの:5.the money

となります。



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今月の英検の先生
国際関係学科秋山先生


学科/英語本科

略歴/イギリス・エセックス大学・大学院にて修士号を取得「応用言語学(第二言語を教える教授法)」。アメリカの大学で日本語教師として活躍。