日本外国語専門学校 海外芸術大学留学科 芸術留学プログラム

授業レポート 【海外芸術大学ワークショップ】
2007年10月16日
London Metropolitan University
テーマのあるモノプリント

モノプリントによる作品制作

ガラス板に、ローラーで薄くインクを延ばし、その上に紙を置き、その上からドローイングや筆圧を与えることで、偶然性のある1枚だけの印刷を作る。 モノプリントの3次元への発展:印刷された直後の用紙を、体に押し付けることで転写し、刺青に似た効果を作る。それにより、2Dであった版画作品が、空間化し、動きに伴って変形する事を楽しむ。

ハンドプリントの変形

版画の最も原初的な体験は、地面に残る足跡であり、泥の付いた手を、何かに押し付けてできる手形である。モノプリントは最も原始的な版画手法であることから、モノプリントの発展として、体の一部分の凹凸を利用して直接版画を作る実験を行う。

授業スタート

はじめに、「フェティッシュ」という今回のテーマについて、導入の説明をした後で、先生によるモノプリントの実演が行われた。版画の専門家の作業は、それ自身が洗練されたもので、美しい作品が生まれるためのオーラのようなものを感じることができた。

 次に、モノプリントの基本的な手法を説明・実演した後に、体への転写やハンドプリント等の実験が行われた。先生が時々見せる、作品と向かい合い、瞬時に行う直感的な判断の際に見せるアーティストとしての厳しい目を、垣間見ることができ、学生へ強いインスピレーションと勇気を与えた。

展開・発展

今回の授業はファインアート志向のもので、細かい指示は与えられない。ペアになった学生同士が、それぞれに作り出す想像力にお互いが刺激され、主体的に仕事を展開発展させることができた。 教室は自由な表現を探る、独特な興奮の中で大きなうねりのように進行した。

多くの美しい作品や可能性が生まれた

授業の最後に、先生が感想を話されました。今回のテーマ「フェティッシュ」が自分にとっても新しい挑戦であったこと、そして今回のために自分が考えた、モノプリントの可能性を学生たちがはるかに乗り越えたこと、そしてその中から多くの美しい作品や可能性が生まれたことへ賛辞が述べられました。

 
 
 
 
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