イギリスの春を告げるラッパ水仙
4月というと日本では春の月というイメージですよね。イギリスではラッパ水仙が春の訪れを知らせる花のようですが、ここポーツマスでは桜も大学周辺や街中に見つけることができ、3月頃から暖かくなり始めたおかげできれいに花を咲かせています。もちろん日本の桜よりもずっと若い木なので細く小さいものですが、図書館で卒論に取り組んでいた時にふと窓の外に発見したり…とても癒されます。
イギリスはこれからイースターの時期をむかえるので私の大学も4月の大半は休暇になります。休暇明けに数回授業を受けて課題を提出し、試験を受ければ私の留学生活も終わりを迎えます!!渡航してきた頃は帰国はまだまだずっと先の話と思っていましたが、大学が始まってから、特に今年に入ってからは本当にあっという間に時間が過ぎていきました。
日本の雑誌の表紙を題材に卒論
卒論では、「English use in Japan」、直訳するとちょっとおかしいですが、日本での英語の使われ方を大きなテーマとして設定しました。英語は言語の1つですが、現在では単なる言葉としてではなく、例えば一種のデザインとして使われていたりします。
日本では特に顕著ですよね。洋服でも小物でも商標でも、とにかく英語が使われていて、その上意味は特に気にされていないことが多かったり…卒論のために様々なジャーナルや文献を読みましたが日本での英語の使われ方について触れているものが多くて驚きました。世界的に見てもそれだけ特殊なんですね。
私自身とても興味のあるテーマだったのですが、とにかく文字数も時間も限られているので、今回は分析の対象に日本のファッション雑誌を選びました。それも中身ではなく表紙だけ。表紙に使われている英語や、英語をカタカナ表記したもの、さらにそれを省略したりくっつけたりして作られた言葉等々…。日本にいるときは想像もしませんでしたが、雑誌のカバーでも、ネット上のサイトでも、チャットでも、普段のメールでも、すべてが言語学の立派な研究対象になるんです。
卒論は基本的にテーマの設定が自由なので、自分の好きなものをテーマ選択の手掛かりにしてもいいと思います。私の場合は、言語そのものや日本での英語教育、生活レベルで見る英語の使われ方に興味があり、さらに言語学の授業で雑誌の表紙の分析を少し学んだので、それらを総合してこのテーマを選びました。大きなテーマを決めていざ卒論を書くにあたり、始めにすることでもあり最も時間をかけることになるのが、テーマに関連する文献・ジャーナル・過去の研究を探すこと。そして実際にそれを読んで自分の知識にすることです。
これはbackground readingやliterature review等と呼ばれ、既に行われた研究とまったく同じことをしないため、その分野に関しての知識を持っていることを証明するため、自分の論文の信憑性と価値を高めるため等々重要な意味を持っています。留学生の私達はどうしても英文を読むことに時間がかかってしまうので、関連した文献をいかに早く見つけ、効率良く読んでいくかが重要です。大変ですが、知識を得るというこの部分がしっかりできると、実際に論文を書き始めるときには、何をどう書いていくかという構想がある程度見えてきます。
私の場合はpersonal tutorが卒論に関しての担当教授でもあるので、テーマに悩んだり、なかなか参考文献が見つからなかったり、行き詰まってしまってアドバイスが欲しい時には、オフィスを訪ねたりメールをして相談しました。提出期限の1ヶ月前になるまで何もしていなかった友達も、その何もない状態で教授を訪ねてこれからどうするか等、話し合っていたので、教授に会いに行くことをためらう必要はまったくありません(笑)
いつから卒論に取り組むかは大学、学部、個人によって差があると思いますが、授業を受けつつ他の課題とも並行して取り組む、という卒論だけに集中することができない状況の場合もあるので、早くから取りかかるにこしたことはありません。興味・関心は卒論に限らず自分の指標や動機になるので、常に考えておくといいかもしれません。今あなたが興味を持っていることは何ですか?
イースター休暇
イースター休暇の時期は大学によって少し差があるみたいですが、4月に3週間〜1ヶ月の休暇というのが一般的なようです。4月に入ったばかりですが多くのBritishの生徒は早速荷物をまとめて実家へ帰り始めています。もちろん家族と過ごすためでもあると思いますが、地元の友達と遊んだり旅行をしたり…とにかく勉強を忘れて休暇を満喫するようです(笑)。
今年のポーツマス大学はイースター休暇後にまだ2週間授業があり、その後に課題の提出や試験があるので、休暇は完全にleisureとして楽しむ子が多そうです。晴れの日が多くなり気温も上がってきたので旅行をするにも絶好の機会ですが、私の大家さんはイースター中はお店も休みになるところが多いのが残念だと言っていました。私はまたいろいろな課題を用意されてしまったのですが、うまく計画を立てて休暇も楽しめるようにしようと思っています。私にとってはこの時期が留学中に他の街や地域を回る最後の機会になりそうなので^^
私が留学前に一番心配していたことはもちろん英語面でした。授業についていけるのか、課題をこなせるのか…。でも実際に大学生活が始まると、英語が分からないと感じるよりも、勉強そのものが難しい、課題が大変と思うことの方が多かったです。日本での学生生活と同じですよね。それでも自分が興味を持って選んだ分野なので、レポートを書くこともそのためのリーディングも、時間的に大変なことも多かったですが、頑張ることができました。卒論を書いていた時にも感じていましたが、大学で学ぶにも課題に取り組むにもとにかくモチベーションが大切。自分が知りたいことや、楽しいと思える分野を見つけることが何よりも大切だと思いました。留学に興味を持っている方も、まもなく留学する方も、自分の学習意欲や留学生活そのものを支えるような強い興味・関心をぜひ見つけてくださいね^^
Thank you for reading my report :)