もう少しで留学生活が終わります
長くて寒い冬が終わり、ボストンにもようやく春が訪れました。まだ肌寒い日もありますが、街中で満開の花が見られるようになりました。ボストンは1年の半分が冬みたいな所なので、春の訪れは何度体験しても嬉しいものです。
さて、私は5月に卒業を控え、現在は卒業制作まっただ中ですが、今回は4年間を振り返って、自分の思う留学についてお話ししたいと思います。留学して4年が経った今、私が思うことは、留学はとても大変だけど、大いなる成長の場であるということです。
私は留学する前は、何年か経てば海外での生活にも慣れて、どんどん留学生活が楽になってくると思っていました。しかし実際は、長く住んだからといって、留学が楽になったかと言えばそうでもなかったと思います。
何にでも当てはまることですが、前に進めば進むほど、新しい問題や挑戦が出てくるものです。この4年間は、それをどう自分の中で乗り越えていくのか、自分なりに様々なことを試し、失敗を繰り返しながら自分を見つめ、知る期間であったように思います。もしかしたらそれは、日本にいても同じかもしれません。しかし、家族や友人から離れ、異なる文化や習慣を持つ海外でだからこそ対面するあらゆる問題や体験、そして知らなかった自分に私は何回も出会いました。沢山悩んで、苦しんで、辛いことも沢山ありましたが、その分自分なりの解決策や答えを見つけることが出来たと思います。そしてそれは、今後も自分の中で確かな自信となって自分を支えてくれるものだと思います。
留学は語学力を伸ばすだけじゃない!
私にとって留学は、単に語学力を伸ばす為の場では決してなく、精神面で大きな成長をするチャンスをくれた場だと思います。
また、留学してみてもうひとつ分かったことは、留学の成功の秘訣は目的と目標を自分の中でしっかりと持ち続けることです。留学生活は、楽しいことも沢山あります。だけど、大変なことも山ほどあります。様々な辛い体験を乗り越えて、留学生活を最後までやり抜くには、絶対に自分なりの目的と、留学して達成したい目標が必要です。それがないと、辛い時に何故自分がそうまでして留学しているのかが分からなくなります。
留学をしたいと思う最初のきっかけは、英語ができるようになりたいとか、外国人の友達が欲しいとか、そういうことでも構わないと思います。しかし、短期の語学留学ならともかく、海外の大学を卒業するには、そういう憧れだけでは難しいと思いますし、そういうことは割とすぐに達成されてしまうでしょう。なので、実際に日本を発つ前に、1つ自分の中で留学の目的と目標を明確にしておくと良いと思います。
例えば、単純に「絶対に大学を卒業する」とか、「◯◯の資格を取る」とか、そういうシンプルなもので良いと思います。しかし、それは決して就職に有利だからとか、なんとなく、というような理由であってはいけません。自分に素直に、本当にやりたいと思うことを自分の中で見つけて下さい。実際に留学してみて、その目標が途中で変わってもいいと思います。ただ、大事なのは「自分の目標」を持ち続けることです。
人間、嫌いなことを続けるには限界があります。海外というストレスの多い地であれば、尚更そうだと思います。なので、あなたがもし今留学を考えているのであれば、それはあなたのためであり、あなたの本当にしたいことを追求するためであって欲しいと思います。
留学は大変です。しかし、目的と目標さえあれば、自分の好きなことを思う存分追求できる最高の場でもあります。そういうことが出来るのは、もしかしたら人生の中でもほんの限られた期間なのではないでしょうか。
目的と目標。この2つをしっかり持って、留学という貴重な期間を、是非実りあるものにして下さい。
長くなってしまいましたが、ついに次回は卒業制作展と卒業式についてのレポートになります。私も留学生活最後の1ヶ月を、悔いのないように過ごしたいと思います。