日本外国語専門学校 海外芸術大学留学コース 芸術留学プログラム

海外芸術留学コース卒業生
レポーターProfile

Kingston University
FIlmmaking 専攻

東北大学出身
イギリス留学コース2012年卒




リサーチの重要性リサーチ用のスケッチブック


初回のレポートで、JCFLで学んだ「スケッチブックを利用したリサーチ」について少し述べましたが、それは現在も作品制作の基礎として継続しています。JCFLの先生方からは、3種類のスケッチブックを使用するように教わりました。

「毎日の生活で考えたこと・経験したことなどを記録していくもの」が1冊、「個人的な興味をリサーチしてその造詣(ぞうけい)を深めていくもの」が1冊、そして「取り組んでいるプロジェクトのアイディア展開を行うもの」が1冊、になります。この中でも僕が最も重要だと思うのが、「毎日の生活で考えたこと・経験したことを記録していく」スケッチブックです。

参考にした本
このスケッチブックには、どんなささいなことでも良いので、絵や文章で毎日記録をしていきます。「他人と交流した時の自分の心理状態」であったり、「目の前で起こった出来事の観察記録」であったり、「夢の記憶」であったり、「本を読んだ時の感想」であったり、とその内容はさまざまです。プロジェクトが始まる時には、このスケッチブックを見返すと、自分の興味・関心について再確認することができ、作品のアイディア展開がスムーズに進みます。

現代は情報にあふれていて、インターネットを少し閲覧しただけでも、有用な知識を身につけたという認識を持ってしまいがちです。


ただし、簡単に手に入る情報は、すでに使い古された知識であったり、裏付けのないものであったりして、そこから独特で説得力のある作品を作ることは難しいと思います。そのため、インターネットのみに頼るのではなく、地道に本を読んだり、目の前のものを観察したり、自分の経験や思考を振り返ったりなどして、その記録を残していくことがオリジナリティのある作品を制作する基礎になると実感しています。僕にとっては今や欠かすことのできない生活の一部となっています。

National Theatre

展示・上映の重要性: British Film Institute での上映会


5月19日にキングストン大学の「BA(Bachelor of Arts) Filmmaking(映像制作)」 と「MA(Master of Arts) Experimental Filmmaking(実験的映像制作)」の学生の作品の上映会が、「英国映画協会」の施設である「British Film Institute」 にて開催されました。全学生の作品が発表されるわけではなく、先生方に選考された作品のみが上映されます。そして幸いなことに、選考された27作品の中に僕の作品も選ばれていました。

ちなみに、今回上映会に選考された私の作品は、以下になります。
http://yutakomine.tumblr.com/post/68398135422/sense-of-marriage


比較的小さい劇場での開催となりましたが、キングストン大学の学生のみならず、一般の方や他の大学の学生も見に来ていました。

後輩と一緒に
同年代の人たちが作成し、さらに選考を経た作品を見るということは今後の自らの制作活動にとって非常に刺激になりますし、自分の作品が選考されれば今後の制作活動の自信につながります。

学生の時から自分の制作活動を多くの人に認知してもらうことは難しいです。そのため、作品をどのような形で発表できるかということはとても重要です。学校やコースによっては、クラス内の発表のみに限定する場合もありますし、先の上映会のように一般の人の目につくところでの展示・上映がカリキュラムとして組み込まれている場合もあります。作品の展示・発表の条件も、留学先の学校を決定する際の重要な要素になるのではないでしょうか。


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