アメリカ 憧れの
スポーツ科学留学

[ vol.3 ]

本場の「アスレチック
トレーニング」と留学準備

Reporter

JCFL海外留学科 アメリカ・カナダ留学コース卒。アメリカのウエスト・バージニア大学、シラキュース大学大学院でアスレチックトレーニングを学び、アスレチックトレーナーの国家資格を取得。アメリカでアスレチックトレーナーとして経験を積んだ後、現在、JCFL教員。

アスレチックトレーニングの本場の学び! 大学病院で「解剖学」の授業も!

本場でアメリカの「アスレチックトレーニング」の学びは、本格的です。特に印象に残っている授業が「解剖学」の授業。
 
これは、「アスレチックトレーニング」の学科プログラムに組み込まれている授業ですが、大学病院の一室を借り切って、医学部や歯科学部の学生と同じように、大学側に提供されていた実際の解剖用の献体で解剖しました。それにより、教科書よりもより立体的に解剖の知識が身につきました。

大学のスポーツチームで実践!
夏にはNFL(プロフットボールリーグ)でインターンシップ(企業研修)!

NFLでインターンシップを行っていた時の写真。写真中央の選手と並走しています!

また、大学では授業の一環として、アスレチックトレーナーの資格取得認定を受けるために実習が義務つけられていて、すべての学生は大学スポーツのチームの中で実習を受けます。この「実習経験」がアメリカでスポーツ医学を学ぶ利点の大きな要因の一つで、多種多様のスポーツチームに加え、さまざまな競技レベルの違う場所で働きながら学べることは大変貴重なことです。
 
私は、フットボールと男子バスケットボールチームを持たせていただきましたが、全米でもトップクラスのレベルにいた大学のチームだったので、より最先端のスポーツ医療を実習しながら経験できました。また、大学とプロスポーツチームで関わりがあるために、夏休みにはプロフットボールチームリーグの「NFL」で、有給でインターンシップを行うことができ、大学とは違うプロの現場で学ぶ機会を学生時代にいただきました。その様な機会があるのもアメリカでスポーツ医学を学ぶ魅力の一つです。

専門機関がアスレチックトレーニングを学ぶ学生を全力バックアップ!

第1回でご紹介したNATA (National Athletic Trainers’ Association=全米アスレチックトレーナーズ協会)もインターンシップの紹介や求人情報の公開など、学生に積極的な手助けをしてくれます。また、第三者機関である「アスレチックトレーナー教育認定委員会」(the Commission on Accreditation of Athletic Training Education: CAATE)が認定をした大学を卒業することが、アスレチックトレーナーの受験資格となることから、当委員会は各大学の教育プログラムを随時評価しながら、常に良い教育作りを促しています。
 
そのため、どの大学に行っても質の高い教育を受けることができます。そしてNATA教育研究財団(NATA Research and Education Foundation)ではアスレチックトレーニング学科の成績優秀な学生に無償の奨学金を贈呈しているため、多くの学生が経済的にも助けられ、勉強の励みになっています。各大学の教育の質や、奨学金を受けられる機会の平等性、また多くの実習環境が整っているなど、米国の教育が確立されている例の一つです。

留学を成功させるためには「留学準備」が大切。

さて、ここまで「アスレチックトレーニング」や「スポーツ科学」についてお話してきましたが、このアメリカでの学びを実現するには、しっかりとした「留学準備」が必要でした。海外の大学では、語学力のハンデはもちろんですが、日本の大学の講義とは授業のスタイルが違うので、それをカバーできる力が大切になるのです。そこで、私がJCFLでどのような留学準備をしたのかについても、お話したいと思います。

英語力+授業の受け方を学んだJCFLの授業。

JCFLの授業中ではノートのとり方や、分厚い英語の教科書をより早く的確に読む方法を学べたことが大変役に立ちました。これは、予習・復習の段階での教科書からの情報収集力を向上させ、理解度を上げることができたため、大学の授業についていくために大変重要な助けになりました。また、プレゼンテーションの授業やNativeの先生の英会話のクラスでは、表現法と演説法を学び、留学中のコミュニケーションの入り方をスムーズに行えるようになったことで、会話を楽しみながら英語を伸ばすことができました。
 
内宮先生のクラスでは「Dictation」といって流れる英文を書き取る授業を行いましたが、リスニング力を上げる大きな要因になりましたし、留学中も重要な授業の一部を録音し、授業の後でJCFLの授業のようにDictationをしながら復習することで理解を深めることができました。

JCFLで学んだとおりにクラスメイトの数学の宿題をお手伝い!
それがきっかけで「チューター(アシスタント教師)」に!

ちなみに、JCFLの授業で最も印象に残っているのが、「大学数学」の授業です。アメリカの大学数学は日本の高校レベルなので、日本人にとっては少し楽な科目ではありますが(笑)、教え方がすこし異なります。その教え方の違いをJCFLで「学ぶ」体験ができる事によって、留学中にJCFLで教えられた通りの要領でクラスメイトの宿題を手伝って仲良くなることができ、その延長で私は学生でありながら、大学側からお金をもらって数学、物理、化学や統計学が苦手な学生を対象にした「チューター(アシスタント教師)」として働くこともできました。

留学先は提携大学70校からピックアップ。
全米でもスポーツが盛んで有名な「ウエスト・バージニア大学」へ。

そして、留学準備としてみなさんが気になる留学先の学校選び。JCFLの留学先提携校は70以上あったので、まずは「アスレチックトレーニング学」の専攻がある大学をリストアップ。その中で費用、学業、治安、経験や将来性の面から担任の先生のアドバイスもいただき、総合的に判断して「ウエスト・バージニア大学」に進学することを決めました。
 
ウエスト・バージニア大学は、スポーツがとても盛んで全米でも有名な大学であったのと、州立の4年制大学ということで、研究と学業にも力をいれている総合的に優れた大学と言われていました。「スポーツが盛んな大学はスポーツ医学も最先端のものを取り入れているだろう」と考えました。そして、みなさん気になるであろう治安も大変いいことを確認できたので、この大学に行くことを決めました。
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