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Vol.4 常識を吹き飛ばす痛快コメディ・フランス映画『最強のふたり』

 

Bonjour! ボンジュール! こんにちは

みなさんは『最強のふたり』というフランス映画のことを聞いたことがありますか?
いま、笑って泣けるコメディ映画ということで評判を呼んで、異例のロングランを続けている映画です。

フランス映画というとなんだか小難しい映画なのかなと思う人もいるかもしれません。でも、この映画は最初から最後まで笑いが止まらない映画です。かといって、ギャグ満載のコメディ映画ではありません。笑いが止まらないのは、『最強のふたり』の主人公ふたりが常識を軽々と飛び越えていくシーンが満載だからです。

主人公の一人はパリの中心に住んでいる大富豪の紳士フィリップ。彼は事故が原因で、首から下が麻痺してまったく自由がききません。そして、彼の介護役に選ばれた、パリの郊外にあるスラムに住むアフリカ系のドリスがもう一人の主人公。彼はもともと介護なんかにはまったく興味がなく、「障害者を障害者とも思わぬ」言動をするのですが、そこがフィリップに気に入られるのです。そして破天荒なドリスとフィリップの間で本当の友情が芽生えてくる、という映画です。

この映画はなんと実話を元にしていて、常識的にはタブーとされているテーマがどんどん笑いの種に使われて出てきます。それは見てからのお楽しみです!

映画のフランス語のタイトルは《Intouchables》です。訳すと「手を出せない奴ら」という感じでしょうか。それだけ彼らが仲がいいという意味もあるでしょうし、いろいろな意味で常識が通じないということもあると思います。ちなみに英語のタイトルは《Untouchable》です。


フランス語    Intouchables
英語        Untouchable


比べてみて気がついたことはありますか?
違うところは二つ。

1. まずは最初の文字がIとUで違います。
2. そして、フランス語は最後にsがついています。

否定の意味を表す言葉が、英語ではUnなのに対し、フランス語はInなのです。ちなみにフランス語の読みも、英語の読みと同じく「アン」と発音します。そしてフランス語は形容詞でも複数形ならsがつきます。フランス語は英語とちがって形容詞も変化します。

 

ほんとに面白くて楽しめる映画です。ぜひ友達と見てみてください。フランス語の響きを楽しんでください。そして、リアルなフランスを感じてください。

Vol.1 生粋のパリっ子、リオネル先生がフランス映画を紹介
Vol.2 生粋のローマっ子、マルコ・ソルディ先生がイタリアの文化を紹介
Vol.3 生粋のローマっ子、マルコ・ソルディ先生がイタリアの文化を紹介

 


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ナビゲーター
アジア・ヨーロッパ言語科フランス人講師

豊島 秀宏 先生

略歴/早稲田大学卒業後、フランス・ポー大学語学講座、ナント
大学修士課程で文学を学ぶ。授業では、留学時の経験談を交えながら、アジアやヨーロッパの文化についても教えている。