1 洋画好き+海外就職=海外の美大で特殊メイク&造形を学ぶ
昔から洋画がすごく好きで、ある時DVDで映画のメイキングを見ていて、特殊なメイクやセットを作る職業があるということに気づき、「これがやりたい!」と思ったんですよね。専門分野を海外で勉強できたらいいなと思いましたが、どうしたらいいのか分からない。最初は日本の専門学校へ行き、それから留学しようと思っていたのですが、知り合いがJCFLの海外芸術大学留学コースを紹介してくれて、「これは私の望みをピンポイントでかなえてくれる所だ」と思ったんです。中学2年からフリースクールに通っていたので、正直毎日通えるか不安はあったのですが、今は目標があるし、クラスメイトの年齢層の幅も広くて、毎日楽しいです。
2 美術は初心者。でも自分なりの表現を探っていく過程が楽しい!
美術は好きでしたが、専門的に勉強したことはなく、本当に落書き程度。でも基礎から教えてもらえるので大丈夫です。前期は、課題についても細かくコンセプトが決まっていたり、使う素材の指示があったりしたのですが、後期になってからは、素材や作品の展開の仕方も各自に任せられる部分が多くなりました。同じ課題に対して、立体で表現する人もいれば、パフォーマンスで表現する人もいる。自分はどう表現していきたいのか考える過程がすごく楽しいですね。特に面白かったのは、粘土を使う「クレイアニメ」の制作。少しずつ粘土を動かして1コマずつ撮り、5分くらいのアニメーションを作るんです。後期は希望分野に合わせて表現方法を選べるので、私は絵よりもなるべく立体を選んでいます。
3 英語で作品のプレゼンテーション
中学から洋楽が好きになり、洋画も好きだったので、英語を聞いたり読んだりすることには抵抗は無かったのですが、中2以降「学校」には通っていないので、英作文や英会話はゼロからのスタート。ライティングは、入学時に「なぜ留学したいのか?」という質問に対して、1行しか書けませんでした(笑)。でも自分の作品を英語でプレゼンテーションするという授業があり、その準備を通して英語の言い回しや英作文の練習をしています。言いたい事だから何とか伝えようと思いますし、英語を話すことに積極的になってきましたね。この前のIELTSは終えたあと手ごたえがあって、スコアは5.0取れました。願書を出すまでにもう少し上げられればと思います。
4 学位も狙うならイギリス♪シアターに特化したロンドン芸術大学
私は「特殊造形」という、映画でいうとエイリアンの卵とか怪物の体とか、そういうモノを作ることに興味があるので、「特殊造形」のコースを持っている大学をピックアップしました。最初はハリウッドのあるアメリカにしようかと思っていたのですが、コミュニティカレッジしか選択肢がなく、私は学位も欲しかったので、イギリスにしました。エンターテイメントに特化している「ロンドン芸術大学 ウィンブルドン・カレッジ・オブ・アート」が第一志望です。ステージセットやコスチューム、シアターの歴史などシアターに関する様々なことが勉強できる大学のようです。スタジオや事務所でインターンシップができるのも魅力。卒業後は、映画産業と音楽産業、両方視野に入れて仕事を探そうと思っています。
5 本物のアートをやりたいなら、海の向こうへ飛び出してみる
海外の美大っていいな、と思った一番の理由は「個性を尊重してくれる」ところ。実は日本の美大もちょっと調べたのですが、美大受験のための予備校で「A美大を受ける人には、A美大向けの絵を描く指導をします」と言われたんです。「そんなのアートじゃねえ!」と思いました(笑)。海外の美大は、その人のアイディア、その人の表現の仕方を尊重してくれるところが魅力ですし、それが本物のアートだと思います。イギリスは学生が学ぶ環境が整っていて、年齢や職歴に関わらず学生にオープンと聞いているので、そこも楽しみです。
6 芸術留学に憧れている人へ
海外で学びたいことがあるのに、英語や学力がネックになって踏み切れない人もいるかと思いますが、高校にも行っていなかった私がIELTSのスコアを取れるんだから、やりたい事や目標があるなら大丈夫だと思います!海外の美大は、美術に対する姿勢や学び方が日本の教育とは違うので、海外芸術大学留学コースで1年かけて準備ができるのは大きいと思います。また、卒業生が、海外の美大の様々な分野で活動していて、一次帰国の際には学校や分野の話をしてくれるので、身近な情報がたくさんあってありがたいなと思います。