選択肢を広げるファウンデーションコースについて
こんにちは、小林です。 7月に入り夏休みで友達や先生もみんな国に帰るシーズンになりました。 今回は私が通っている学校のコースの事や授業の進み方、校舎の雰囲気を写真と一緒にお話しようと思います。
ロンドンに留学して3年がたちました。始めはCentral Saint Martins College of Art and Design(以下CSM)のFoundation courseに1年間通いました。
これは基礎科のようなコースで大きく分けて2部に分かれており、前半は専攻を決めずアート&デザイン全てを勉強します。絵を描いたりモノを作るのは大好きだけど自分は何が合っているのかわからない、という方にはこのコースをお勧めします。
Fine Art(ペインティングや彫刻),Fashion(ウィメンズウェアーやテキスタイル),3D design(プロダクトやジュエリーデザイン), 2D design(グラフィックデザインや写真)の全てを経験できます。後期は自分が選んだ専攻に分かれ、その授業だけを受けます。このコースは基礎科なのでクラスメートのほとんどは10代ととても若いです。
専門を深める学部コースについて
そしてCSMのFoundation courseを卒業した私は同大学のBA Graphic Design courseに進学しました。このコースは3年間で、グラフィックデザインのコースは1年生の時にグラフィックデザインの基礎全てを勉強して(グラフィック、イラストレーション、アニメーション、写真、タイポグラフィー、版画など)、1年次の終わりに専攻に分かれて2年・3年は自分の選んだ専攻の授業を受けます。
BAはFoundationに比べて専門的なので、学生の年齢の幅はとても広いです。今まで広告会社で働いていた人や家庭を持っている人、80歳のおばあちゃんまで、それぞれです。人種も年齢も今まで生きてきた背景も全く違う人たちが集まるのでとても楽しいです!
1年生はデザインの授業を広く浅く学びます。なので課題数もとても多いです。2週間に1プロジェクトぐらいです。(CSMは基本グラフィックデザインに限らずファッションなども比較的他のUniversity of the Arts London (UAL)の学校の中では課題数はかなり多い学校です。)
2年生は専攻を4つの中から選びます。グラフィックデザイン1、グラフィックデザイン2、イラストレーション、ムーヴィングイメージのクラスに分かれ授業を行います。そして1年生よりも断然コンペティションの課題も増えます。そして3年生はたくさんの課題もこなしながら卒業論文と卒業制作に主に力を入れるといった感じになると思います。以上、私が3年間ロンドンのCSMで通った学校とコースの説明です。
ロンドン芸術大学・それぞれの特色!
UAL(ロンドン芸術大学)は現在6つの学校から成り立っていてそれぞれとてもユニークなので自分で何をどんな風に学びたいかで学校やコースを選ぶ形になっています。 以下は私の感じたUALのそれぞれの学校の特徴です。 あくまで私なりの感想なので参考程度に見て下さい!
1, Central Saint Martins College of
Art and Design
私の通っている学校です。主にファッションやグラフィックデザインが有名ですがFine Artやシアターアクティング、建築、ジュエリー、プロダクト、環境デザインなど、アート&デザインに関するほとんど全ての専攻がある学校です。
学生数も多く、課題数も多いです。とてもコンペティティブな人達が集まってくる学校なので頑張り屋さんにはピッタリです。逆にのんびり、ゆっくり自分のペースでやりたい方にはあまりお勧めしません。
2, Chelsea college of Art and Design
Fine Artがとても有名な学校です。他にもデザイン、テキスタイル、環境デザインもあります。CSMとは逆にマイペースにやっていきたい方、自分で課題設定や、やりたい事がハッキリして自由に作品を作りたい人が集まっている学校というイメージです。校舎はテムズ川沿いにありTATE Britain museumの隣で中庭があり、UALの学校の中では1番大学のキャンパスらしい作りだと思います。
3, London College of Fashion
UAL唯一のファッションだけの学校です。ファッションだけを勉強したい、ファッションの仕事に就きたい人にお勧めです。ファッションの全てを専門的に色々な角度から学びます。
ウィメンズ、メンズウェアー、テキスタイル、ファッションマネージメント、ファッションフォトグラフィーなどのコースがあります。卒業した後の就職にもリンクできるような課題や、1学期の全てがインターンの授業などもあります。
4, London College of Communication
こちらはUAL唯一のグラフィックデザインだけの学校です。グラフィックデザインだけを専門的にデジタルもたくさん使って作品を作りたいという方にお勧めです。
平面のグラフィックデザインだけでなく整った設備で映像を専門的に学びたい人も集まっています。図書館も充実しており、こちらもやはりグラフィックデザイン専門の本など幅広くそろっています。
5, Wimbledon College of Art
この学校はロンドンではなく少し都心と離れたウィンブルドンにあります(テニスで有名ですね)。この学校もFine Artやファッション、デザインなどがありますが、有名なのはシアターデザインとシアターコスチュームです。都心の騒がしい感じが苦手でちょっと田舎のゆっくりした時間の中、黙々と勉強だけに集中したいという人が集まっているイメージです。
6, Camberwell College of Arts
ここはFine Artやイラストレーションが有名な学校です。校舎は新しい建物と古い建物が合体してできています。古い校舎の窓はステンドグラスなどで出来ています。ここのイラストレーションは絵を描くだけでなく、インスタレーションなどの形式で作品を発表したりとイラストだけにこだわらない作品が多い印象があります。