No.6
今学期は私にとって、大学生活最後の学期です。アメリカでの大学生活は決して楽ではなかったように思います。それは宿題の量や語学の壁だけでなく、精神的なプレッシャーや肉体的なストレス。そういったことと何とか折り合いを付けてやってきた生活ともあと3ヶ月くらいでお別れなのかと思うと、なんだかさびしいような、それでいて嬉しいような気持ちです。とにかくあと3ヶ月間、身を粉にして頑張ろうと気を引き締めたくなるような、複雑かつ勇敢な気持ちになります。
サンマルコスの気候
カリフォルニアには季節がないと、カリフォルニア育ちの友達は嘆きます。確かに日本のように、厳しい天候の移り変わりはないかもしれません。けれど私には、ここで感じられる微妙な気候の変動や咲き誇る花々の違いが、日本ほどのバラエティーがないだけに、愛しく大切なものに思えてならないのです。
秋になると、あまりよろしくない風物詩がサンマルコスにもやってきます。それは山火事による煙った空気。地元出身の友達などは、「クンクンクン。うん、燃えてるな。あっちの方角の山が。」なんて、鼻を利かせて山火事情報を教えてくれたりします。エリア的には内陸と呼ばれるエリアですが、砂漠は目と鼻の先。それゆえ夏は昼間でも木陰に寄ればとても涼しいし、夜も熱帯夜がなく非常に心地よい睡眠が摂れますが、その分冬は昼と夜の寒暖の差が激しく、手足が冷え冷えとしてしまうこともあります。
それでも2月に入り、昼間はビーチやオープンテラスで日差しを楽しみたくなるような温かさで、温かく、深く、心地のいい闇に襲われる夜が訪れる日も多くなりました。私はこのような質感を持った夜が大好きで、授業の後、車に向かう間の道もついゆっくりと、季節の移り変わりを楽しんでしまいます。
卒業制作に関する決意
今学期はビデオのクラスを一つと、卒業制作のクラスを取っています。日本に戻った時に色々な方にお会いする機会を得て、作品に対して精力的に取り組むきっかけになりました。今取り組んでいるテーマは、「いじめによる自殺」と「日本女性のライフステージの変化と権利」です。私は20年間日本という国で育ちました。今までアメリカに関するテーマにも取り組んで来ましたし、そこから多くのことを学びましたが、今日本という国に、一人の人間として、また女性として、私に出来ることは何だろうと考える機会が増えました。だから大学生活最後の制作は、自分のオリジンを大切にして取り組みたいと思っています。そしてこの制作を経て、見る人に何かを訴えられたら、そして自分も成長できたらと思っています。
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Jason and I and Godiva Chocolate!いつもこんな感じで、もうひとりの親友とひとくくりにされつつも、楽しい時間を過ごしています。 | サンマルコスに落ちる夕日は、見とれるほどに美しいです。 |




