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カナダの中のフランス
皆さんは、カナダの公用語が英語とフランス語の2ヶ国語であるのをご存知ですか?政府刊行物や交通標識、様々な商品は、英仏の2ヶ国語表記が義務付けられています。歴史をさかのぼると、16世紀半ばにフランス人のジャック・カルティエがカナダへ到着したことから始まります。(彼が到着したところに先住民族がいて、彼らに村のことについて尋ねたら、”KANATA” <小さな漁村>と答えた、そこからカナダが国名になった、という逸話があります。)ヨーロッパ人による海外進出の大航海時代に、イギリス人はアメリカ中心に移民を行っていましたが、フランス人はカナダへたどり着き、アメリカへ南下していったという歴史があります。
カナダには、国全体を統括する連邦政府があり、国のレベルでは、英仏2ヶ国語が公用語になっていますが、州単位でみてみると、全ての州が公用語を2言語もっているというわけではありません。英仏2ヶ国語を公用語とする州は、東海岸にあるニュー・ブランズウィック州。また、フランス語のみを公用語とするのはケベック州、それ以外の州は英語を公用語としていますので、カナダ国民すべてがバイリンガルではありません。
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あまり知られてはいませんが、カナダ国内には、ケベック州以外にも、フランス語を日常生活の言葉として使用している「アカディア」の人々が存在します。彼らこそフランスがカナダで行った初期移民の子孫であり、現在、ノバスコシア州、プリンス・エドワード島、ニュー・ブランズウィック州に散らばってコミュニティーを作り生活しています。なぜ散らばってしまったかというと、18世紀初期に、カナダへ進出してきたイギリス人とフランス人の間で植民地をめぐる衝突がおき、アカディアの人々は、英仏間闘争においての中立とイギリスに対して忠誠を誓わないことを宣言したので、イギリス人によって土地を奪われ迫害され、強制追放をされたからです。彼らは、現在でも自分たちの文化を守りフランス語で生活をしています。
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カナダのフランス語圏として有名なのは、やはりケベック州でしょう。州都はケベック・シティで、ヨーロッパの石造りの町並みがそのまま移されたような素敵な町です。私個人的には、ケベック・シティよりもモントリオールが気にいっています。文化としては、モントリオール・ジャズ・フェスティバル、映画祭、F−1グランプリ、シルク・ドゥ・ソレイユなどが代表されるでしょう。また、人々もとてもフレンドリーで、特に都市部ということもあり、ショップなどの店員さんは、みんなバイリンガルでした。
モントリオールで、お土産屋さんに入ったときに、オーナーらしきおじさんが電話口で怒った調子で話をしていました。私が商品を持ってお会計をしてもらおうと近づいていったら、おじさんは電話を切り、単なる旅行者である私に「君、知ってる?あのね、わたしは青いTシャツを30枚注文したんだけど、納品されたのが黄色だったんだよ。ほんとに困るよね〜」と、昔からの知っているご近所さんに話しかけるように声をかけられたのにはびっくり!しました。街を歩いている人々もみな笑顔でフレンドリーで、気取ったところがなくとても居心地がよいな、という印象でした。
カナダ留学科学科主任
山口先生
自身も留学経験があり、これまでたくさんの学生たちをカナダやアメリカに送り出してきたベテラン。
Canada なび
vol.1 カナダのメープル
vol.2 「赤毛のアン」とPEI
vol.3 国際関係学と平和
vol.4 ドーナツ&コーヒー
vol.5 カナダの中のフランス
vol.6 カナダの建国記念日カナダデー
vol.7 カナディアンジョーク
vol.8 氷上の格闘技、アイスホッケー
vol.9 オリンピック開幕で注目のバンクーバー